これでもくらえ、くそったれ

愛を語る場所だよ。

35歳、人生で初めてパーマをかけました。

この前、人生で初めてパーマかけたのですが、なかなか楽しかったです。

私は遺伝的にハゲる事が確定している人間なので「頭髪(いのち)を大事に」という命令を己に課して生きてきました。可能な限り頭髪へのダメージを与えないように、パーマはもちろん、染髪もした事がありません。長髪より短髪の方が毛根へのダメージが蓄積されない(?)という話を聞いてからは、ほとんど短髪で過ごし、整髪料も頭皮のダメージが少ないとされるものを使っています。

そんな生活を送っていた私ですが、ふと「どうせハゲるなら髪があるうちに楽しんだ方がいいのでは?」という考えになりました。何故かと問われれば、恥ずかしい話ですがここ数年妻に外面を褒められた事が無く、夫婦間の刺激になればいいな、あわよくばムフフフレスな部分が改善されればいいな、という3000%邪な気持ちがきっかけです。なので念のため妻に「パーマかけようと思ったんだけどどうかな?」と世間話風に相談したところ「いいんじゃない」と賛同を得たので、じゃあやってみっか! と決意したわけであります。これで毎晩のように求められる日も近いぜ!

人生初めてのパーマ。美容室に行くのも久しぶりだったので緊張します。体臭に配慮するためにデオドラントシートでめっちゃ体拭き上げたし口臭対策のためにメントスめっちゃ飲みました。15分前には店先について、まずは店外から美容室を観察。駅前のロータリーを見下ろせる立地。店内は落ち着いたオシャレな空間を伺わせます。おい、あの窓際の席。あんな席に案内されたら晒し者だぜ…。戦慄。帰りたい衝動に駆られましたが、ここで帰ったら妻にも怒られそうなので10分前に入店。ぐだぐだ書いたけれどここでようやく入店です。

ちなみに美容室も妻の行きつけのお店&担当にしました。何故なら私はここ5年ほど美容室に行っておらず、行きつけも担当もないからです。妻からの紹介で予約。私は料金が割引、妻もクーポンが貰える、まさにWIN-WINの関係ってやつです。

予約した旨を伝えると担当の美容師の方が来て挨拶。事前に聞いていた通り気さくな人柄でホッとしました。荷物を預けると「こちらの個室でお着換えお願いします」と言われガウンのようなモノを渡されます。え? ガウン? なにこれ? としばし固まる。私が過去行ったことのある美容室(計3店舗くらい)ではこんなの無かったよ。なにこれ? 服の上からでいいの? それとも脱ぐの? 個室だから脱ぐのかな? なんの説明もなかったということはこれ常識なの? と早速その日1番にテンパります。個室内を見渡しても案内が無いので結局店員さんに聞きました。服の上から着るんだね。勉強になったよ。

もうこの時点で帰りたい気持ちが凄かったのですが、頑張ってガウン着ました。ガウン着るだけですごい消耗。それでも船は動き出した。あとは美容師さんに身をゆだねるだけだ。と思ったら「次はカウンセリングです」と言われて、なんか特別席みたいなところに案内されました。カウンセリング用の席のある美容室なんて初めてだったのでびっくりしました。その椅子の座り心地も良くて、なんか人生相談とかできそうな雰囲気。「目をつむって…あなたは深い海の中に落ちていきます…」とか言われて心を丸裸にされそうな雰囲気。

当たり前ですが、どんなパーマを作るか? の確認でした。うちの会社は割と固めなので派手過ぎず、でも「変わったな」感が楽しめる、そんないい具合のパーマでお願いします。という曖昧過ぎる注文をしたのですが、流石プロですね、細かな点を数点確認しただけで分かってくれたみたいです。細かな点は「妻が好きそうな感じで」という馬鹿丸出しな回答でも「オッケーです。〇〇さんの好みは分かってるんで」という力強いお言葉。すごい。この人にして良かった。やっぱり人生相談もしようかな。最近妻とご無沙汰で…とか言っちゃおうかな…。

そんなこんなでカット&パーマの開始。偏見ですが、パーマって頭の上に変な機械を付けられると思っていたので、全然違くてびっくりしました。頭にカール? を巻き巻きしてパーマ液を数回注入しただけで終わりました。カール巻いてる時に「テレビで良く見るやつだ!」てテンションあがりました。パーマ液の匂いが結構するのですが、私は嫌いじゃない匂いでした。

数十分寝かせたら完成。出来上がりは笑っちゃうくらいくるくるしてて面白かったです。変わった感がすごい。自分じゃないみたい。似合ってる似合ってないとか、気にならないくらい印象が変わるのでテンション上がりました。新しい私デビューっていうCMが頭をよぎります。この変わりようは個人的には革新的でした。パーマってまぁまぁ高いけれど、手軽に自分を変える手段としては優秀なんだなぁと実感しました。

そんな訳で初パーマ体験記でした。以下は所感です。

パーマの良さ

なんと言っても印象が変わります。単純に気分が上がりました。生活が変わるタイミングにパーマすれば見た目も心も心機一転出来る素晴らしいソリューションだと思います。

あとセットが格段に楽になりました。雑な感じでセットしても何となく決まります。その際、ムースなどの濡れ髪感が出せる整髪料だとパーマのくるくる感が協調されるのでより手軽にセットできました。あと髪型でいろいろで遊べるので楽しかったです。

当日髪を洗っていいかダメか問題

パーマ当日は髪を洗わらない方が良い、と妻に言われたので鵜呑みにして当日は洗わなかったのですが、耐えられなくなり翌日朝には洗ってしまいました。後日美容師さんに聞いたところ、パーマ液が定着するのに24時間くらいかかるらしいので、パーマのかかりが甘いと洗髪で取れちゃうことは確かにあるそうです。なので洗髪しない方が定着するのは間違いないそうです。

ですが個人的な所感としては「1回の洗髪で取れちゃうようなパーマなら24時間以降でも取れる」です。しっかりパーマが掛かっていれば1回の洗髪で取れるようなことはありません。そして、もし取れてもほとんどの美容室では1週間くらいまでに相談すれば無料で再パーマをかけてくれます。そして再パーマの方が断然しっかりかかるし長持ちします。これは1回目のパーマで髪にダメージが出るからです。パーマは髪が不健康の方がしっかりかかるし長持ちするそうです。個人的には再パーマした方が長持ちするししっかりパーマかかるしで満足感が高かったです。

パーマのダメな所

気に入らなかった時の取り返しがつかない…という点も大きなデメリットですが、男の場合なら丸坊主で回避できるので、そこまで大きなデメリットでもないと思います。丸坊主にする機会も中々ないと思うので、それも良いきっかけと思えば、パーマをかけない理由にはあたらないのではないでしょうかそんなことはないか。

あと高いよね。1~2ヶ月ほどでパーマ感が薄くなるし、髪が伸びるので同じ髪型をキープしたい人は2~3ヶ月間隔でパーマ当てないとダメだと思いますが、1回1万円くらいするので年4~5万くらいかかる。高い。マジ無理。あとムフフフレスの改善は全くありませんでした。マジ無能。

でもトータルで大満足。すごい気分が高揚しました。ちょっと贅沢だけれど、これで数カ月高揚感が楽しめるなら全然あり。自分へのご褒美的な感じで、髪があるうちにあと2~3回はやってみたいと思ってます。

眼鏡のレンズの屈折率/球面・非球面、どれを買えばいいのか分からない問題

眼鏡屋でレンズを買う時、どのレンズを買えばいいのか分かり難くないですか?

「屈折率は高くして、両面非球面の方が歪みがなく、レンズも薄くなり、目が小さく見えることもありません」などのセールストークに乗せられて、気が付けばレンズ代がフレーム代を超えた、なんて経験のある人もいるのではないでしょうか。

これは仕方のない理由もあって、何故なら眼鏡屋はレンズで稼ぐので、高いレンズを買ってくれた方が儲かるのです。なのでレンズ選びは眼鏡屋のセールストークの腕の見せ所。(もし儲け度外視でレンズの提案をするお店があれば、それはお客さんの事を第一に考える一流店である可能性が高いので大切にした方がいいです)

けれど我々消費者からすると「眼鏡フレームだけでも高いのに、更にレンズで数万円かかるとかマジ何なの?」と思います。しかも「片面非球面と両面非球面の違い」や「屈折率1.6と1.67の違い」を買おうとしている眼鏡で試せない、受け取りの時に初めてレンズがどのくらいの薄さで、どのくらいの重さで、どんな見え方なのか知ることが出来る。これって、数万円の買い物に対してすごく不親切だなぁと思いませんか。

そして、その違いについて、体験談を書いている人はほぼいません。

そんな訳で消費者の立場から、-5.00D程度の中度近視レンズユーザーである私のレンズ購入経験から、結局どんなレンズがベストなのか書いてみようと思います。

 

 

結論! 

個人的経験による見解から結論を書くと、私と同じような中度近視(-4.00~-6.00D)の人であれば、屈折率1.67/片面非球面のレンズで十分です。それ以上の屈折率や両面非球面にするかは、価格差と自分のフトコロ事情との相談で決めるようにしていますが、1万円以上も値上がるのであれば、あまりメリットを感じません。またそれ以下の屈折率/球面レンズだと厚く歪みを強く感じました。

 

屈折率の差

屈折率はレンズの薄さに直結するので出来るだけ高い(薄い)モノを選びたくなるのが人心ですが、屈折率を上げる事によって生じるデメリットもあります。屈折率の性能と価格は、概ね下記のようなモノだと思います。 

  1.5 1.6 1.67 1.74
薄さ とても厚い 普通 薄型 超薄型
透明度 非常に高い 高い やや低い 低い
にじみ 非常に少ない 少ない ややにじむ にじむ
丈夫さ 非常に丈夫 丈夫 やや脆い 脆い
価格 安い 普通 高い 非常に高い

屈折率を高くすると薄くなりますが、透明度・にじみ易さ、耐久性、価格を犠牲になります。ではどの屈折率を選べばいいのでしょうか? という話ですが、先述の通り、個人的見解では1.67がベスト。家用の眼鏡などであれば1.6でも十分だと思います。度数が低い人(-1.00~-3.00D)は絶対に1.74もいらないです。1.5でも問題無いくらいだと思います。逆にそれ以上の強度近視(-6.00D以上)の人や乱視の人であれば1.67よりも高い屈折率でないと満足できないかもしれません。

この結論に至る理由として、レンズの厚さと見え方が決め手です。まず厚さですが、私の持っている眼鏡のレンズサイズで厚みを計算してみると、1.6と1.74を比較しても周辺厚が1ミリも差がありません。

例えば私の持ってるLunor a5 242を元に、下記サイトの計算機と使って周辺厚を計算すると下記のように出ます。レンズの厚さがシュミレーション出来るので、自分の持ってるフレームを元に試してみると参考になります。

www.lensya.com

屈折率・設計 中心厚 周辺厚
1.76非球面 1 4
1.74非球面 1 4.2
1.70非球面 1 4.2
1.67非球面 1.1 4.5
1.60非球面 1.1 4.9
1.60球面 1.1 5.2
1.50非球面 1.4 6.2
1.50球面 1.8 6.8

Lunor A5 232はレンズサイズが比較的大きい51なので、厚みもある程度差が出てきますが、それでも1.6非球面と1.74非球面で0.7ミリしか違いがありません。この0.7ミリのために1万円払うのか…というのは人の価値観によると思いますが、私には必要性があまり感じませんでした。勿論メーカーや担当者の設計によって違いがあるでしょうが、あっても0.数ミリの世界だと思います。

レンズサイズの大きいモデルですら0.数ミリの世界なので、レンズサイズの小さいモデルであれば、より差が無くなります。なので個人的にはレンズ幅の大きいスクエアやウェリントンは1.67、ボストンやラウンドは1.6で十分だと思っています。1.7以上の屈折率で利点が明確に出てくるのは強度近視/遠視/乱視の方の場合だと思います。

 

球面・片側非球面・両面非球面の差

レンズ選びで次に悩むのはこの部分だと思います。各々の性能は、概ね下記のようなモノだと思います。

  歪み 薄さ 価格
球面 ある 厚い 安い
片側非球面 少ない 薄い 高い
両側非球面 より少ない 極薄 高級

「片側/両側非球面の方が歪みが少ないので実際のモノと同じような見え方になる」「非球面の方がレンズが薄くなり、目が小さくなりにくい」等と言われれば、多くの人は「じゃあ非球面の方で・・・」となると思いますが、では具体的にどのくらいの差があるのか? 非球面の場合はレンズの厚さが何ミリなの? と聞くと、ほとんどの店員は「作ってみないと分からない」と答えます。(一流店は計算表やアプリを使ってしっかり比較してくれます)。

実際に比較表を作っているお店がありましたので下記URLをご参照ください。

www.meganehamaya.biz

このサイトを読めば、球面と非球面の疑問点がほぼ解消されると思います。
簡単に言うと(レンズサイズ/メーカー/度数にもよりますが)球面と非球面で重さも厚みも0.数グラム/ミリ程度しか変わらない。歪みに関してもレンズと目の位置が離れなければ強く歪むことは無い。という事が書かれています。厚みに関しては私の体験とほぼ一致しているので納得なのですが、ただ歪みに関してはちょっと落とし穴があるなと思っています。私は球面(47)/片側非球面(47)/両面非球面(51)と全ての眼鏡を持っているのですが(カッコ内はサイズ)、掛け比べるとフレーム間際の歪みに大きな差を感じました。球面レンズではちょっと歪みがストレスだなと思う時があります。しばらく掛けると脳補正がかかって慣れるのですが、それだけ負担がかかってるとも言えます。

あと流石に球面/非球面/両面非球面の眼鏡を1日で掛け変えると見え方の違いでストレスを感じるので、複数眼鏡を持つ人は2種類までに留めた方が良いなと思います。

そんな訳で私と同じ中度近視(-4.00~-6.00D)の方は球面ではちょっと歪みを感じるので、片側非球面を推奨したいです。両面非球面は価格に似合ったメリットを享受できない印象ですが、価格差と相談といったところでしょうか。弱度近視(-1.00~-3.00D)の方は球面でもさして問題ないと思います。両面非球面は強度近視(-6.00D以上)の方や乱視の方であれば価格に似合ったメリットを享受できると思います。

まとめ

以上がレンズに関する個人的見解と結論です。そんな訳なので私は1.67の片側非球面をまず基準にして、買うフレームのサイズや価格差と見比べてレンズを決めるようにしています。フレームサイズが小さい45以下であれば1.6でも十分な厚さだろうし、46以上であれば1.67は欲しい、50以上であれば価格差によって1.7以上にしたり、両面非球面を検討する、と言った具合です。でも、結局、完成しないとどんな見え方なのか分からないので、作り直しの融通が利くお店で買うのが何よりも大切です。

費用対効果を超越したサンダル「ISLAND SLIPPER(アイランドスリッパ)」をオススメしたいけど素直に出来ない。

昨年の秋の話なのですが、会社の金でハワイに行きました。社員旅行というやつです。おじさんたちに囲まれたハワイなんて全然楽しくない…と思っていたら、ハワイの高揚感に駆られて結構楽しかったです。そんな中、せっかくなのでハワイ産の何か特別なものを買いたいなぁと思って探したところ、ISLAND SLIPPERを買いました。結論から言うと非常に満足度の高い買い物で、もっと多くの人に知って欲しいと思える逸品です。でもサンダルとして致命的な欠点も抱えていて、なかなか気軽にオススメ出来るようなものでもありませんでした。オススメしたいけど手放しでオススメ出来ない。費用対効果を考えれば、コスパが良いとは決して言えない。にも拘らず、また買おうと思える満足感がある。今回はそんな不思議な逸品ISLAND SLIPPERのレビューしてみようと思います。これからサンダルの季節に如何かな。

ISLAND SLIPPERとは

ISLAND SLIPPERは1946年よりハワイで作られ続けているサンダルメーカー。ハワイに移住した日本人により考案、その息子さんが工場化して生産がスタート。70年以上も地元と世界で愛され続けている老舗メーカーです。

今回私が買ったのはPT202 / NAVY(下画像)。シンプルな定番モデルです。インソール、トング(鼻緒)など全面にレザーを使用した、サンダルなのに高級感と堅牢な佇まいを感じさせる逸品です。

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ISLAND SLIPPERのココがすごい!

  • 値段が高い!

1足100ドル程します。サンダルとしては破格の値段(日本の正規店で買うと17,000円ほど!)。軽い気持ちでISLAND SLIPPER直営店に入り、価格を見てたじろぎ、スゴスゴと退店する、そんな観光客が後を絶たないとか(偏見)。かく言う私もその1人。Made in ハワイのサンダル? しかもハンドメイド? いいじゃん! こりゃいい記念になるぞ! と思ってお店に行ったら価格を見てびっくり、ろくに見ずに退店しました。でもせっかくだから…と思い、翌日もう一度入店。試し履きをして、記念だ! と思って買いました。

 

  • サンダルなのに水や汗に弱い!

ハワイ産でISLAND SLIPPERというブランド名に加え、ビーチサンダルのようなフォルム。これでビーチを歩いたら最高に気持ちいいだろうなぁと思って買ったのですが、店員さんに確認したところまさかの水厳禁。本革なのでよくよく考えたら当たり前なのですが、ビーチサンダル然とした立ち振る舞いから反する機能性に驚きを隠せません。

また、よくよく考えたら分かるのですが、本革製品なので汗に弱いです。しかも素足に触れるので、日本の高温多湿気候だと足の裏や甲のあたりがちょっと蒸れたりします。そのままにしているとレザーが劣化してしまうので定期的に風を通してあげる必要があります。履いたあとは乾拭きした方がいいでしょう。手間ですね。お高くとまってます。

 

  • レザーの劣化を楽しむタイプのものでは無い!

レザー製品の最大の楽しみと言っても過言ではないのはレザーの劣化による風合いの変化だと思うのですが、ISLAND SLIPPERは素足にレザーが当たるので、劣化具合によっては、何と言うかあまりカッコいいものではありません。明るい色のレザーの場合、足の形にくっきりと汚れのように浮かび上がるので、人によっては抵抗感があると思います。下画像は適当に拾ってきた画像なのですが、汗染みのようにも見えてちょっと不潔に思えます。

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このようにサンダルとしてもレザー製品としても致命的な欠陥があるISLAND SLIPPER。はっきり言って費用対効果で言うとコスパは悪いです。では何が素晴らしいかというと。。。

 

  • 唯一無二の履き心地!

ISLAND SLIPPERの素晴らしさは何といっても唯一無二の履き心地にあります。これは履いた人にしか分からないとしか言いようがありませんが、可能な限りその良さを文章にしたいと思います。

まずインソールのクッション性。履いた瞬間サンダルとは思えないクッション性を感じられます。足の裏全体を包み込むようで、歩き疲れ難いです。

そしてレザー特有のフィット感。上質なソフトレザーを使用しているので初めからフィットし易い履き心地ですが、レザー製品ならではの履いていく内によりフィット感が生まれます。

そのクッション性とフィット感から紡ぎだされる履き心地が、もう、本当に素晴らしいです。言うなればサンダル界のリンカーン(アメ車)! アーロンチェアー(高けぇ椅子)! ファーストクラス(飛行機の)! あとは、えーと、とにかくすごいのよ!

そしてハンドメイド特有のやさしさ…みたいなものを人のよっては感じられるのではないでしょうか。

 

  • 歩くのが楽しいサンダル!

足の裏に感じるレザーの質感が気持ちよいです。履くだけで気持ちが高まります。そして歩けば歩くほどフィット感が増すので、単純に歩くのが楽しいです。サンダルなのにキレイ目なコーディネートにも合わせられるので、街歩きにも使えると思います。(下画像は拾い物)

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  • そんなところ!

他のオススメポイントは、まぁ、特にない、ですかねぇ。履き心地がイイ! と言ってもサンダルですからね。ぶっちゃけ疲れ難さで言ったらスニーカーの方が上です。

まとめ!

以上がISLAND SLIPPERの素直なレビューになります。悪いところが目立って良いところが薄いわ! と思った皆様。すみません。私の文章力では良さを伝えきれませんでした。

でも逆に言えば、そのくらい費用対効果面で微妙なのに、また買おうと思えるほど、履き心地と高揚感が素晴らしいって事です。こればっかりは、もう、買った人しか味わえない満足感なんですよ。どうです。合理的な生き方に疲れた方は、今度支給される10万円でISLAND SLIPPERを買ってみては如何でしょうか。その不思議な魅力に触れてみる価値はあると思いますよ。

日本公式オンラインショップ
http://islandslipper.gmt-tokyo.com/

2019年に見た映画ベスト10

2019年に劇場で見た(ネトフリ映画限定映画も含む)映画の中からベスト10を決めました。

 

見た映画は以下の通りです。

クリード 炎の宿敵
ミスター・ガラス
劇場版シティーハンター 〈新宿プライベート・アイズ〉
アクアマン
アリータ:バトル・エンジェル
キャプテン・マーベル
映画 プリキュアラクルユニバース
バンブルビー
ハロウィン
ハンターキラー 潜航せよ
ファイナル・スコア
アベンジャーズ/エンドゲーム
名探偵ピカチュウ
プロメア
ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
スノー・ロワイヤル
メン・イン・ブラック:インターナショナル
チャイルド・プレイ
ワイルド・スピードスーパーコンボ
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
ジョン・ウィック:パラベラム
ジョーカー
映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
ターミネーター:ニュー・フェイト
アイリッシュマン(ネットフリックス)
エンド・オブ・ステイツ
ドクター・スリープ
Playing with Fire
アンダーグラウンド(ネットフリックス)
以上の計30作品。

それでは10位から行きましょう。

10位 ハンターキラー 潜航せよ
今年一番お得な映画だったと思います。豪胆を具現化したような男ジェラルド・バトラーを主役に据え、さらにゲイリー・オールドマンの怒号が響く作品。これで面白くないはずがありません。快作でした。開始数分で潜水艦が爆発、何が何やら分からないところで「士官学校卒では無い現場叩き上げ」のジェラルド・バトラーが艦長に任命。現場を知る〝頼れる男〟感に否が応でも胸が躍ります。そこに政府要人であるゲイリー・オールドマンが「戦争じゃい!」と声を荒げます。〝ゲイリー・オールドマンが叫ぶ映画にハズレ無し〟とは僕が勝手に思っている格言なのですが、この時点で本作の勝利を確信しました。更に本作は潜水艦シーンに終始すること無く、地上での救出戦も展開。潜入、爆発、銃撃戦と、それだけで1本の映画が作れるような密度。何だか得した気分になりました。物語も「軍法会議モノの違反行為にも関わらず、(仮想)敵国の艦長を救う」「戦争回避のために敵国の大統領を救出する」という激熱な内容。さらにジェラルド・バトラーのみならず、ロシア艦長、ロシア大統領、ロシア大統領シークレットサービスアメリカ特殊部隊隊長、そしてNSA職員と主要人物が漢気を発揮、まさに漢気の見本市のような展開が最高でした。ラストも爽快で思わずガッツポーズ。ロシア人同士の会話が英語なので、僕は頭の中で架空戦記物として処理しました。実際、この内容で架空戦記物として描いてもめちゃめちゃ面白いと思います。 最高!

 

9位 映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
想い出映画枠その1。娘と観た映画は必然的に評価が上がりやすいのですが、本作はそれを抜きにしても面白く印象的な作品でした。本作については過去の記事をご参照ください。

ykymf.hatenablog.com

 

8位 映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて
想い出映画枠その2。娘と観た映画は必然的に評価が上がりやすいのですが、本作はそれを抜きにしても美しく感動的な作品でした。本作については過去の記事をご参照ください。

ykymf.hatenablog.com

 

7位 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
実際の事件を元に「もしも」な物語を展開しており、本作と同様なアプローチで日本も過去の胸糞悪い事件をモチーフにして作って欲しいと思える魅力があると思いました。同じカルト教団をモチーフにするならオウム真理教の弁護士一家事件とか。難しいと思いますが、過去の陰惨な事件を風化させないために、必要なのではないでしょうか。まぁタランティーノの場合、そんな真摯な姿勢で描いたのか不明ですが。でもタランティーノはこの映画を作る時に遺族に「シャロン・テートを生き返らせましょう」と説得したらしいです。中々熱いエピソード。本作は犯人たちを徹底的に悲惨に描いているのでスカっとした気持ちで見れたのではないでしょうか。また1人の男の再生の物語としても、2人の男の友情物語としても魅力的。でも本作最大の魅力は60年代後半のファッションに身を包むブラッド・ピット。超イカす。憧れのような気持になり、ちょっと真剣にファッションを真似ようかと思ったけど、似合わないのでやめます。過去のタランティーノ作品の中でもダレ場の少ない比較的スマートな作品だと感じられて、非常に楽しめました。

 

6位 ワイルド・スピードスーパーコンボ
何がワイルドスピードなのか分からないレベルの内容だけれど、よく考えたらメインコンテンツも『MEGA MAX』あたりから世界を股に駆ける犯罪集団と戦い始めて、元々は街のチンピラの物語だったのに…ワイルドスピードとはなんぞや? という内容なので、最早ワイルドスピードを定義づけするのは困難を極める状況。なので、みんなの中のあるワイルドスピードを大切にするのが一番だと思います。人の数だけワイルドスピードがあるんだよ。それでいいのだ。ジェイソン・ステイサム&ドゥエイン・ジョンソンという最高という言葉以外見つからない絵面。画面狭しと暴れまわる筋肉剃毛コンビ。それだけでも合掌レベルのありがたさなのに、本作は今年一番の家族愛を描いた作品だった。家族の大切さ、母親の偉大さ、兄弟の絆を、筋肉と硝煙と爆発と剃毛と肉弾戦で描いた素晴らしい作品だった。元々大味だったワイルドスピードシリーズの中でも群を抜いて大味な内容。ごはんの上にハンバーグとステーキとフライドチキンを乗せたような脂っこい内容に、若干飽食気味になる。でもやっぱり僕はこのワイルドな味付けが大好きなので、単発とは言わずに本作もシリーズ化して、本家と分家で互いに大味なアクションを切磋琢磨して、誰も見たことの無いとんでもない大味アクションを作り続けてくれたら、僕の生きる理由の一つが増えます。よろしくお願いします。

 

5位 クリード 炎の宿敵
予想外の傑作だった前作よりメッセージ性は劣るものの、涙なしには見れない、熱い、親子と夫婦の物語だった。クリードの物語というより、ドラゴ親子が主役のような内容なのも熱かった。2人とも色々なモノを背負いながらリングで激闘を繰り広げるも、最後は自分のために拳を交える。「What's your name?」「Creed!!」のシーンに心が滾り、決着間際の泣きじゃくるように撃ち合う姿はまるで子供の喧嘩のようで最高。自分のために息子を鍛え上げた父ドラゴは、最後、ようやく息子そのものに目を向け、ドラゴ親子のラストカットに涙が溢れた。世間的には駄作と評された『ロッキー4/炎の友情』があったからこそ産まれた作品と思うと、人生無駄な事なんて無いんだと思える。余談だけれどブリジット・ニールセンが出てきた時は、笑いと共に勝手にヒヤヒヤした。スタローンの元奥さんだからね。その人がドラゴの元奥さん役で出てきてるからね。最初てっきり似たような人なのかと思ったら本人だからね。ビックリした。みんな歳を取ったものだ。

 

4位 バンブルビー
バンブルビーの可愛さとカッコ良さがこれでもかと詰め込まれた素晴らしい作品。孤独を抱えた主人公との交流が丁寧に描かれていて、この2人の毎日を1クールドラマとして見たい! 2時間じゃ足りないよ! と思えるほど魅力的。物語は良い意味で王道のSFジュブナイルで、丁寧な脚本と構成が良かった。マイケル・ベイの破滅的な内容とは大きくかけ離れており、お同じシリーズでも監督が違うとこうも変わるモノなんだなぁと当たり前の事を気付かせてくれる。そしてロボット同士の格闘描写が最高。一つの到達点と言える。殴り合いだけでは無く、さばき、いなし、崩し、関節を取り、破壊する一連の動きは総合格闘技のようなカンフー映画のような素晴らしさに溢れており、最高にエキサイティングなアクション。特にラストバトルは一見では見尽くせないほどテクニカルな戦闘描写の連続でアドレナリンがドバドバ。個人的にはもっとアクションシーンが欲しかったですが、主人公とバンブルビーの交流がしっかり描くためには、本作のバランスが一番とも思えて、やっぱり交流&アクション増し増しの12話ドラマ版が見たいので早急に作って下さい。

 

3位 アクアマン
今、世界で最も信頼できる男ジェームズ・ワンの手腕が如何なく発揮された、彼の一つの到達点だと思うほど最高な作品でした。冒頭のマイケル・ベイ360度カメラが回りながら流れるように多角的に描かれるアクションシーンだけで映画代の元は取れたなと思えるほどカッコ良かった。その後もちょっと落ち着いたと思ったら爆発→アクションの連続で、ダレ場を作らない演出が続くのも高ポイント。あの繰り返される天丼的な爆発演出は、今後も色々な作品で取り入れて欲しいと思うほどエポックメイキングだと思いました。肉弾戦・銃撃戦・スーパーパワーを駆使た派手な応酬と中盤の時点でアクションモリモリてんこ盛り大満足状態だったのだけれど、そこから更に巨大化物が出てきた時は思わず「ありがとう」という感謝の言葉が出ました。しかし信頼できる男ジェームズ・ワンはそれだけでは終わらず、ラストはスターウォーズもかくやと言わんばかりの合戦シーンも展開され、まさにアクションの満漢全席。鑑賞後はアクションでお腹いっぱいでした。『スカイミッション』の時も思ったけれど、やっぱり信頼できる男です。ありがとうジェームズ・ワン

 

2位 ジョン・ウィック:パラベラム
本作に関しては感謝しかない。何故なら家族全員で見た最後の映画だからだ。シリーズ1作目を見た数ヶ月後に僕の親父は亡くなった。僕は幼少の頃に親父と一緒に毎週のように映画を見に行った。思い出深い映画の一つに『スピード』がある。キアヌ・リーブスは僕と親父を繋ぐ大好きな俳優の一人だ。そのキアヌ・リーブスがアクション映画がまた見れるとあって、僕は親父を誘った。母親と姉も一緒に来てくれた。家族そろって映画鑑賞なんて10年ぶりだった。しかも映画は傑作だった。親父も満足しているようだった。そのシリーズが、2作目も3作目も面白い。こんなに嬉しい事は無い。本当にありがとう。もうずっと、何作でも良いから作り続けて欲しい。その度に父親を思い出す切っ掛けとなる。死者を思い出す切っ掛けというのは意外と少ないもので、時間が経てば経つほど機会がなくなっていく。切っ掛けは大切だ。だから、その意味で、僕は本作のシリーズ化を熱望する。勿論作品としても文句なし。てっきり三部作最終章だと思っていたら、そんなことは無い! と言い切るかのような終わり方。ジョン・ウィックは永遠。フォーエバキアヌ・リーブスが動ける限り作り続けてライフワークと化して欲しいと、再三になるが、僕は熱望している。

 

1位 プロメア
「これが俺たちの面白いと思うものだ!」という情熱だけで作られたような作品。作中80%は何かしらアクション要素で構成され、動きのないシーンが5分でも続くと死ぬ病気侵された人たちが作ったんだと思います。つまり最高という事。冷静に考えたら意味不明な歌舞伎風の見得切りや、ご都合過ぎるスーツのメタモルフォーゼ、整合性をぶん投げた設定など粗を探したらキリが無いが、その粗が魅力に昇華されるほどの情熱と勢いに圧倒されるほか無く、開いた口が塞がらずに涎と何か変な脳汁がドバドバ出る。この映像に殴られたような感覚は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観た以来だろうか。お前ら視聴者の事なんて考えて作ってねぇんだよ! 俺らが面白いと思う物を作っただけだ! とでも言うような宣戦布告とも取れるほど一方的な映画。激熱なキャラクターたちと激熱な設定と激熱な武器と激熱な物語と激熱な主人公たちが激熱な演者と激熱な制作陣によって作られた激熱な作品。好き嫌いがきっぱり別れるタイプの作品だけれど、僕は大好き。最高。TRIGGERの一つの到達点。大傑作

以上です。
2020年も素敵な映画に出会えることを楽しみにしています。

【ネタバレなし】『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』感想

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パステルカラーのJOKER」「アンパンマンだと思って観たら攻殻機動隊だった程の衝撃」等のひねた感想が先行して変なイメージが付いてしまった本作ですが、その実、キャラクターを大事にした、非常に丁寧で、シンプルな、しっかりとした子供向きな映画でした。そして子供向きだからこそ、大人にも突き刺さる内容でもありました。

すみっコの魅力と愛が詰まった作品
娘が好きなので少しだけ知っていましたが、そこまで愛着を感じていなかった僕でも、映画鑑賞後はすみっコたちのことが大好きになりました。すぐにでも自宅に迎え入れたい衝動に駆られ、娘とぬいぐるみを探したくらい(売って無かったので諦めた)。それほど、本作ではすみっコたちを魅力的に描いています。すみっコたちはみんな居場所を無くしたキャラクターたちです。キャラクター設定は公式を参照して頂きたいですが、例えば「ペンギン?」は自分をペンギンだと思っているのですが、緑色のペンギンがこの世にいないことが分かって自分は何なんだ? と自分探し中です。とんかつは食べ残された肉1パーセント脂身99パーセントの端っこの部分で、いつか食べられるのを夢見ている。タピオカも食べられず残されてしまった奴ら。主要キャラは何らかの理由により居場所を無くし、同じ居場所が無い者同士すみっコで寄り添って仲良く暮らしています。

先述の通り、本作を評して「パステルカラーのJOKER」という言葉がありますが、これが微妙に合っているのは、この設定です。『JOKER』は誰からも認められず、居場所が無い主人公が妄想と現実の中で己の存在を認めさせるために行動を起こし、カリスマ性を発揮していくような物語でした。JOKERの主人公は終始一人だったのですが(正確に言うと、認められたいと思った人に対してだけ認められず、やけになっていく物語。主人公に対して手を差し伸べた人もいたが、それは主人公が求める人間では無かった)、対してすみっコ達は、同じような境遇の仲間たちで手を取り合って過ごしています。これが「パステルカラーのJOKER」と言われるところだと思うのですが、他に共通点はありません。僕は見つけられませんでした。なのでこの言葉を鵜呑みにして鑑賞するのは大きなギャップがあるので注意が必要です。 

子供向けのキャラクターに暗い設定があるのは昔からある手法だし、すみっコを作ったサンエックスの他のキャラクターにも、例えば「こげぱん」や「リラックマ」にも同様の手法が見られます。制作者にどこまで考えがあるのか分かりませんが、ある程度深みのある設定にしておくと、受け手が想像を膨らましてキャラを掘り下げていき、自分だけのキャラを作り上げて、キャラクターへの共感を深めていくのだと思います。すみっコ達のように、居場所がなくなってしまった人たち、学校や職場への居心地を悪く感じている人たちが多くいる現代社会で、彼らに共感し、癒しを貰っている人たちがいるのは素晴らしい事だと思います。

あと、単純に見た目が可愛いです。本作では、その可愛らしさが遺憾なく発揮されています。

丁寧でシンプルな演出が魅力
本作は徹頭徹尾すみっコの魅力で描き続ける子供向けキャラクター映画です。それ以下でも以上でも無く、一切逸脱することが無く、キャラクターの魅力を描いた作品です。それ故に子供にも大人にも刺さる作品だと思いました。まず冒頭で、すみっコたちのキャラ紹介が流れます。すみっコを知らない人でも安心して鑑賞できる設計です。そしてすみっコたちは喋る事が無く、顔の上に文字で表現されるにとどまるのですが、これがキャラクターの声を各々が想像できるので、キャラクターをより魅力的なモノにしていると思いました。制作者がキャラクターを大事にしている証拠だと思います。

すみっコのセリフだけでは説明不足になってしまうので、ナレーションが入ります。ナレーターの井ノ原快彦さんの温かみのある声質が作品の世界観とマッチしており、より癒し度が高められていました。また、すみっコの感情や行動もナレーターが声で説明してくれるので、すみっコの浮かび上がる文字が咄嗟に読めない小さな子供でも安心して鑑賞する事が出来ます。そして、すみっコたちのほのぼのとしたやり取りと、絵本の世界へ飛ばされてしまったすみっコたちのゆるい活躍が、ゲストキャラの「ひよこ」を中心に展開します。

「ひよこ」は自分がどこから来たのかも分かりません。自分の事が分からないところに共感したペンギン?が自分探しを手伝います。絵本の世界を行き来して、ひよこの居場所を探す旅が始まりました・・・というのがあらすじで、ひよことすみっコたちが冒険を通して交流し、心を通わせる過程がシンプルに描かれているのが素晴らしかったです。シンプルであるがゆえに子供にも伝わりやすく、シンプルであるがゆえに大人はいろいろ想像して世界観に没入していきます。例えば物語の終盤、ひよこの正体が判明するシーンは、すみっコとひよこが会話するのではなく、ナレーターが全部説明してくれます。大人向けの映画なら1~10まで話す説明台詞は個人的には萎える展開ですが、本作では魅力に感じました。説明をナレーターに任せた事によって、すみっコとひよこの交流をじっくり描く事が出来るからです。その丁寧でシンプルな演出がすみっコたちの世界観と非常にマッチしていて、最後は非常に感動させられました。

「声を出して笑っても良い」という劇場の空気が素晴らしい
本作の素晴らしさは劇場全体の空気感にもあります。本作は子供向けの作品なので、劇場では子供たちがたくさん笑います。そして周りが笑っていると、他の子供も笑います。笑っても大丈夫なんだという空気は劇場全体を包んで、作品をより魅力的なモノにしていました。うちの娘はいろいろ気にする性分なので、周りが大笑いしたり、突っ込みを入れたりする声を聴いて安心して笑っているようでした。劇場全体に優しい癒しの空気が流れているようで、非常に居心地が良く、映画を堪能出来ました。

エンドロールの余韻が最高
最後のエンドロールが最高です。原田知世さんの優しい歌声に乗せて流れるエンドロールの背景は、今年見た映画の中のベストシーンと言っても過言ではないです。すみっコたちの優しさが溢れる名エンドロールでした。エンドロールが素晴らしい映画は例外なく傑作なので(例:ジャッキー映画)、本作はやはり傑作です。

子供も大人も楽しめる優しさに溢れた映画
そんな訳で『映画 すみっコぐらし』は子供だけでなく大人も、老若男女にオススメ出来る優しい映画です。僕も泣いたし娘も泣きました。作品を通して、共感して、子供も泣けるというのは素晴らしい事だと思います。それだけの力を持った傑作でした。是非多くの人に観て欲しいと思える、優しい映画です。

『映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』が良かった~という話をします。

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『映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』が良かった~という話をします。ただ僕が、良かった~と思うところを書き散らすだけです。そろそろ公開も終わる時期なので良いかなと思い、ネタバレありで書き散らします。それでは息継ぎ少なめの早口で行きます。

監督が『映画 魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!』の田中裕太氏と聞いた時点で「あ、勝ち確定だな」と思っていたし、前情報を極力 カットして(僕のツイッタープリキュアクラスタの方々は民度が高いので感想をほとんど漏らさなかった!)(さすが歴戦の猛者たちです!)期待値爆上げで鑑賞しました。あの名作『キュアモフルン』を作った人ですよ。しかもあの大傑作『GO!プリンセスプリキュア』のシリーズ構成をした人でもあって、さらに脚本も同じ田中仁氏でまさに最強タッグですよ。これで期待しない方が失礼ってなもんで、ですがあくまでも子供向けアニメなので、本当、あくまで主役は娘、娘が楽しめるのが一番なんだよ、という建前前提で鑑賞したところ、その期待値を軽々と飛び越えた作品でした。マジ。タナカリオン(田中裕太氏のツイッター名)。天才。。。

で、本作の何が素晴らしいか、と問われれば、素晴らしい部分が多すぎて一番を決める事が難しいくらい、素晴らしさに溢れているのですが、まぁ、なんと言っても、(多くの方が言及していますが)ラスト10分の素晴らしさ。まずはこれに尽きます。正直、映画の構成としては若干唐突な展開で面を喰らったところもあるのですが、それを補って余りある、そんな細かい事を突き抜けるとんでもないカタルシスがありました。爆発しました。プリキュア映画定番のミラクルライトで子供たちに応援させる演出も、昨年の『オールスターズメモリーズ』に勝るとも劣らない革新性。今までのライト演出はプリキュアのピンチを応援するシチュエーションでしたが、本作はユーマを救うためのライト。祈りの光。あの瞬間、劇場は世界で一番優しさに溢れた空間でした。無数のライトで溢れる劇場。劇中と同じく星空のようで、まさに、キラやば。。。

そして一つの作品としての完成度の高さも言及したい。これも『ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?』に勝るとも劣らない完成度。プリキュアを知らない人でも『邦キチ!映子さん』のゴジラの話で『ゴジラvsビオランテ』を「プリキュア映画で言うなら『ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?』と同じくらい面白い」と言わしめた事でお馴染みだと思うのですが、それと双璧を成す完成度と言えば、本作の素晴らしさを推して図れると思います。冒頭からプリキュア5人の登場。そしていきなり大技を大画面で魅せてくれて、プリキュアの醍醐味の派手さを堪能。その後、ひかるとララ以外の3人はフェードアウトしますが(これは賛否両論あるだろうけど、登場人物を絞ったことで丁寧な描写が可能になったので個人的には賛)、ひかるとララとユーマの3人の交流をじっくり描いた事により、作品としての完成度を高めていました。SF(すこしふしぎ)的なワクワク感、ジュブナイル小説的な出会いと別れの物語、ひかるとララの性格の対比が、言葉の通じないユーマとのコミュニケーションにうまく表現されていて素晴らしく、もちろんアクションシーンもTVシリーズでは見ない迫力で堪能(スターとバーンの攻防戦が激熱!)(あとバーンの「イグニッション…(パチン)」が死ぬほどカッコ良かった!)(カッコイイ敵が出てくる映画は名作なので本作はやはり名作!)、映画ならではのフォームチェンジのカッコ良さで興奮は急上昇(獅子座のミルキーが激カワ!)(立神さんと共演して欲しい。。。)、比較的シリアスなシーンが多い中、ゲストキャラのメリー・アンの身体を張ったギャグが良い清涼剤となっていて、あくまでも子供が楽しめるように作られた作品ながら、大人も一緒に楽しめるように丁寧に考えられていました。大ボスのいない、今までにない物語ですが、最後まで高まり続ける興奮と感動。そしてコミュニケーションと多様性を押しつけがましくないバランスで描いたメッセージ性。素晴らしい脚本と、成瀬瑛美さんのベストアクトとも言える「キラやば…」で涙腺は崩壊。あのシーンは今年見た映画の中でもベストでした。最高だよ。。。
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(『邦キチ!映子さん』より)

そして歌。人によっては本作最大の魅力になると思うくらい素晴らしいです(実際、妻は本作最大の魅力は歌だと語っておりました)。戦闘挿入歌の『星座のチカラ』もシーンを盛り上げる激熱な曲だったのですが、やはりメインテーマソングの『Twinkle Stars』の素晴らしさ。映画のテーマを120%表現した歌詞と、200%盛り上げる曲構成。静かな導入からどんどん盛り上がる展開と、複雑に重なり合いながら厚みを増す組曲のような構成が素晴らしい。1曲が7分弱と知った時は軽いオペラかな? と思った、それほど壮大な曲。先日、横浜の無料ライブで聴いた時は感動で思い出し泣きをするところだったのですが、娘も生歌を聴いてから毎日のように口ずさんでいます。これ生演奏&生歌をフルで聴ける機会ないの? 聴いたら絶対に鳥肌ものじゃん! と家族でアンテナを張る毎日。本当に大好き。。。

更に個人的に好きなところを羅列すると、まずユーマの声。エンドロールに声優名が無かったので電子音だけで感情を表現したのかとびっくりした。すごい。神業だろ。と思っていたら、先日、高木洋氏(『Twinkle Stars』の作曲者)の声を混ぜたことが発覚したのは、正直ちょっとがっかりしてしまったのだけれど、それでもユーマの声は最後までユーマの声だったのが良かった。ラスト、良い感じにひかるとララと心を通わせてメタモルフォーゼしたユーマが出てきた時は、喋り出したらどうしよう・・・と勝手にハラハラしたのですが、最後までユーマだった。ユーマのままで最後のひと声。素晴らしい。あと美術。素晴らしい物語に負けず劣らず背景が素晴らしい。息を飲む美しさ。美麗さ。ユーマと一緒に旅をしたバヌアツ・ヤスール火山、ナスカの地上絵、ウユニ塩湖、イグアスの滝、そしてクワンソウの花畑など壮大な背景が、ラストでユーマの夢として出てきた時は「最高の展開だな」と一人ガッツポーズをしました。物語が一つに集約する瞬間。これほどのカタルシスがあるだろうか。いや無い(反語)。そのカタルシスを最大限に盛り上げる背景。視聴者の心に刻んでやろうという製作者の強い意志が感じられる美術。そりゃひかるさんも「キラやば…」て言うわ。これ原画展とか開いてくれないだろうか。芸術作品の領域だったよ。あとは、みんなの私服姿が可愛かったよね。ユニのジャージなのかスカジャンなのか分からない上着姿が一番好きです。他にもひかるさんの達観したキャラクター性とか、ララの成長物語としての素晴らしさとか、ラストカットに出る副題『Wish upon a Song of Stars』がカッコいいとか、なんか、もう、全部良い。。。

そんな訳で良かったです。良さいっぱいで最高でした。正直なことを言うと娘の反応はちょっとイマイチでした。でもプルンスがミラクルライトを4本振っているシーンがお気に入りみたいです。お気に入りのシーンが1つでもあれば十分。横浜ライブのおかげで歌も気に入っているみたいです。何よりポップコーンを美味しそうに食べていたので大満足。僕は映画に大満足。Win-Winて奴です。次回作の春映画も見に行く約束をしました。今から次回作が楽しみです。

高性能お弁当箱パソコン「intel BOXNUC8I5BEK」を買いました。

自宅にある9年ほど前に買ったパソコンが耐えられないレベルの遅さ(OSの立ち上げ15分、Chromeの立ち上げ5分)なのでパソコンを新調しました。私は仕事で底辺社内SEというかIT後進会社のパソコン大先生のような事をしているのですが、今までPCの自作をしたことが無く、OSからインストールを経験した事がありませんでした。パソコン大先生としてそれではいけない! ということで、今回PCの自作に挑戦してみようと思ったのですが、色々考えるのが面倒くさい事に加えて、そこまでパソコンにこだわりが無いうえに、言うほど自宅でパソコン使わないのと、小さな子供がいる関係でパソコン組み立てとかに時間をかけられないなどの事情を考慮して、ベアボーンキットモデルから選ぶことにしました。

ベアボーンキットとはケース・電源・マザーボードが組み立てられた状態のパソコンのことで、メモリとHDDとOSをセットすればパソコンとして完成します。簡単に言うと半分完成しているパソコンです。自作をイチから考えるのは面倒くさい、それほどこだわりは無いけれど自作っぽい事をしたい僕のような人に最適です。

そんなこんなでintelベアボーンキットであるNucシリーズの「BOXNUC8I5BEK」を買いました。決め手はミニPCであること、第8世代Coffee Lake(Kaby Lake Refresh)CPU搭載であること、Thunderbolt3端子があること、安価なことです。

別途購入が必要なのはメモリ、SSD、OS、モニタ、(あと電源ケーブル)です。
マウス、キーボードは既に持っているモノを流用しました。

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今回買ったのは下記の通り


メモリ
Crucial CT2K16G4SFD824A [SODIMM DDR4 PC4-19200 16GB 2枚組] 

⇒NUCはSODIMMのDDR4 PC4-19200のメモリが必要らしいです。簡単に言うとノートPC向けのメモリの事です。8GB×2の16GBでも十分だったのですが、また7~8年くらい使う事を想定して永久保証の16GB×2の32GBにしました。Crucialは他社製に比べると少し高価ですが、調べたところ信頼のおけるメーカーだそうですよ。よく知りませんが。

SSD
Western Digital NVMe SSD WDS500G3X0C

SSDはNUCを買う時に参考にしたブログの人も買っていたものにしました。よく知りませんが評判が良いらしいですよ。我が家には家庭用NASがあるので容量は500GBあれば十分です。ヒートシンクモデルもありますが、NUCには不要らしいです。ブログの人が言ってました。ありがとう、ブログの人。

OS
Windows10Home USBメモリタイプ 

https://www.amazon.co.jp/dp/B07WGM2Y61/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_HkbPDb9YGEVBF

⇒生まれて初めてOSだけ買いました。昔MicrosoftのWin10のセミナーに行った時「Win10が最後のOS。これからはWin10をアップグレードし続ける予定です」と言っていたのを信じているので、もう買い直す必要が無いはず。そんなすごいOSが1万円代で買えるなんて! すごいぜMicrosoft

電源ケーブル

⇒NUCには電源ケーブルが入っていないのでミッキー型の電源ケーブルが必要です。

モニター
iiyama 4K モニター ディスプレイ B2875UHSU-B1

 ⇒写真には無いですがモニターも買いました。28インチもいらないのですが、せっかくなら4Kにしようとしたところ、価格とサイズで検討した結果こちらのモデルにしました。特にこだわりは無いです。

総額で9万円程でした。お金が無いので36回払いの手数料無料のショッピングローンで買いました。パソコン本体とモニタの保証期間が3年だからです。これで3年は死ねないぜ!

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NUCを開けるとこんな感じです。モニタ背面に設置できるパーツが入っていました。

これらのパーツを組み立てます。説明書に図で組み立て方が書いてありました。プラモデル作成みたいなモノなので、簡単に出来ました。自作っぽい事が出来て満足です。

 

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驚きの小ささ。そして写真の下手さ。比較としてマウスを置きました。本当にお弁当箱のようなサイズ感です。

USBでbootしてOSのインストールも無事完了。初めてのOSからのインストールですが、特に感慨深さも無い簡単さでした

そうして出来上がった新しいパソコン。立ち上がりが10秒くらい。デスクトップまで1分もかからないです。今までの15分の1。余りの速さに笑っちゃう。さすがSSD。もう戻れないです。

ミニパソコン自体初めてなのですが、特に心配だったのは排熱でした。NUCの過去モデルは発熱が問題点だったらしいですが、このモデルになってだいぶ発熱問題も解消されたらしいです。実際、全然発熱がありませんでした。第8世代のCPUが有能らしいです。現在の世界的なCPU不足も第8世代の性能向上によるモノなのかな。

ミニパソコンの優位性ですが、買っておいてなんですが、あまり思いつきません。グラボは拡張性無く外付けでやるしかないのでゲームPCやクリエイター向けPCとしては弱いし、軽い画像編集やoffice系ソフト操作とネットサーフィンくらいならもっと安価なモデルがあるし、あまり万人にオススメできるものではないです。

モニタをデカくしたいけれど本体の場所はコンパクトにしたい、更にメモリとSSDをデカく積みたいけれど安価に導入したい人には胸を張ってオススメ出来るのですが、そんな人がどれだけいるんだ。

個人的にはミニパソコンに興味があったのと、シンプルなデザインに惚れたので大満足です。3年のローンを組んだ価値は十二分にあったと思います。

そんな訳でBOXNUC8I5BEKレビューでした。これからこの高性能お弁当箱を駆使してツイッターとかブログとかネットショッピングとかYouTubeとかFANZAとかめちゃめちゃ見てやろうと思います。