これでもくらえ、くそったれ

愛を語る場所だよ。

【ネタバレ】『映画 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』がめちゃめちゃ面白いという話をまたします。

世の中では今週公開した新作『映画プリキュアラクルユニバース』の話題で持ちきりですが、僕は今回も2018年10月に公開された『映画 HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』がめちゃめちゃ面白いという話をします。またします。ネタバレ全開なので、未見の方はご注意ください。

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ポスターも素晴らしいです

もう本当、やっぱり面白いです。DVDを購入してから娘と2回、1人で3回見返しましたが、やっぱり面白いです。歴代プリキュアを全然観たことが無い僕でもめちゃめちゃ楽しめるというのは、本当に凄いことだと思います。そんな訳で今回は個人的に良かったところなんかを書き散らしていこうと思います。

本作は出し惜しみがありません。冒頭から初代の3人が登場、その立ち姿の堂々たるや王者の風格で、否が応でも期待が高まるのですが、いきなり3人合体技(エキストリーム・ルミナリオ)が炸裂、かませ犬的な敵を塵へと還します。ここまでわずか2分。この圧倒的なテンポの良さがたまりません。そして突如、悪役のミデン(CV宮野真守)が現れ、初代3人に襲い掛かるのですが、打撃の衝撃で地面が2メートルぐらい抉れる破壊力を描写しつつ初代3人を圧倒します。初代の力を魅せた後、その初代を圧倒する力を発揮する敵。こいつヤバいな感を演出し、ここまで4分。冒頭に必要な要素を全て出し尽くしたパーフェクトな演出です。

その後、ピクニック中のHugプリ勢を、歴代プリキュアの記憶と能力をコピーしたミデンが襲い掛かります。歴代プリキュアの必殺技が主人公勢に襲い掛かる熱い展開です。最高。宮野真守さんが「ウルトラハッピー♪」とか「キラっと閃いた♪」とか「ここで決めなきゃ女がすたる!」などのプリキュアの決め台詞を言うもんだから、監督は分かっているなと思いました。余談ですが劇場鑑賞時、後ろの席の淑女3人組みが「マモちゃんが…マモちゃんが…」とうわ言のように、言葉にならないくらい興奮しておられました。それぐらいの破壊力がある。それが宮野真守プリキュアの台詞を言うということ。人によっては本作最大の魅力だと思います。

その後、ワンオペ育児の大変さの問題提議をしつつ、仲間との思い出が無にされた野乃はなちゃんの心が折れ泣き出してしまいます。それに対してハリーが「なんや! プリキュアとあろうものがへこたれてる場合やちゃうやろ!」とハリーなりの叱咤激励をしますが、それに対してなぎさが「そんな言い方やめて! プリキュアだってただの中学生だよ! 自分でどうすることも出来ない時には、誰だってそうなるに決まってるじゃない!」となだめる一連のシークエンスが、本作がオールスターズ映画でありながらHugプリの作品であり、且つふたりはプリキュアの作品でもある事を思わせてくれます。そんな心が完全に折れているところで再びミデン襲来。その攻撃を生身のなぎさが受けとめ、ボロボロになりながらも「私、ほのかがいないとダメだから! ほのかのことが大好きだから!」と熱い胸の内を叫びます。きまし。それに対してミデンがほのかの記憶を使って「あらなぎさ、私も覚えているわ、先生の結婚式行ったこと、文化祭でロミオとジュリエットをやったこと」とパーフェクトな煽りをしてきます。この宮野真守がゲスい! をランキング形式にしたらTOP5に入るくらいゲスいシーンです。憎らしさで涙が出ると思いました。その場に孫悟空が現れてミデンをボコボコにして欲しいって本気で思いました。それでも挫けないなぎさの一途な想いでほのかが復活、涙を流しながら「なぎさ」と覗き込み感謝を伝えるシーンに涙が止まりません。二人の友情を100%描いた完璧な演出です。まさに至高。そして復活した2人で再び変身、再度ミデンに挑みます。その姿を見て、心が折れかけていた我らがはなちゃんがも再び立ち上がります。そして「これしきのことで、心折れるとか、私のなりたい野乃はなじゃない!」という魂の叫びは声優・引坂理絵さんのベストアクトだと思うくらい、まさに魂の慟哭。120%作品を盛り上げる熱演。激熱。そしてヒーロー着地。そんなはなちゃんの姿に心打たれた仲間たちがやっぱり復活。ここに心を200%通わせた初代2人&Hugプリ勢が揃いました。想いの強さはプリキュアの強さに比例します。こんな最強のプリキュアに敵うわけありません。ここまでの熱い展開でまだ半分未満。驚くべきことに30分しか進んでいません。この濃さ、熱量、何なんだこの作品は。

キレたミデンが世界中の人の思い出を吸収して大きな城? オブジェ? みたいなところに引きこもるのですが、ここからCGアニメに転換します。このCGのクオリティが凄いです。東映のCG技術の集大成と言っても過言ではありません。世界に通用するレベルだと思います。CGとなったプリキュアたちがバラバラになった後にいろいろあって集合します。このバラバラの時に巨大モフルンが出てくるのですが、うちの娘が本作2番目に好きなシーンです。子供も楽しめるアトラクションのようなシーンがしっかり描けているのが本作が傑作たる所以です。あと、ちっちゃくなった歴代プリキュア(ベビキュア)達みんなが遊んでるシーンの可愛さが最高です。ベビキュアが遊んでるシーンだけで短編映画を作って欲しいレベルです。可愛さという概念の具現化としてこれ以上のものは無いと思います。「プリキュアごっこしよう♪」とか言ってるんですよ。ずっと観ていたい…。

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本当、ずっと見ていたい…。

合流したプリキュアたちはミデンの巣のようなところにたどり着きます。そこで古いカメラを発見したところキュアアンジュちゃんが目を輝かせてカメラのオタク知識を披露。それに対してエトワールが「あの子ちょっと詳しめなんで」という一言で片づける完璧な脚本。一部の淀みも無くパーフェクト。そしてミデンの正体を知ったプリキュア達は動揺しつつも他の記憶の解放のためにミデンと三度戦います。ただ1人、キュアエールだけはミデン境遇に同情し、心情を読み解こうと、その動機を理解しようと動けずにいる。カメラはキュアエールを中心に回り、背景でミデンと死闘を繰り広げる仲間たちが描かれます。このシーン。最高にエモーショナル。監督の宮本浩史氏をプリキュア映画界のマイケル・ベイと位置付けたいくらいクール。頬に被弾しても構わず思考を続ける演出が憎いくらいカッコいいです。

キュアエールの衝動的な行動によりキュアブラックキュアホワイトがベビキュア化。更にHugプリ勢もミデンに飲み込まれてしまい、戦えるプリキュアが居なくなってしまいます。初見の時、この展開は驚きました。ベビキュアから復活させるためには、そのプリキュアとの思い出をいっぱいの持った人物が必要ですが、Hugプリ勢はミデンに飲み込まれ、初代2人もベビキュア化、他のプリキュアも全てベビキュア化、残るははぐたんとハリーですが、Hugプリ勢は飲み込まれてしまったので、復活出来るプリキュアがいません。完全なる詰み。どうすんのこれ。また余談ですが、この際にステンドガラスの隙間に挟まって抜け出せなくなったハリーをベビキュア達が引っ張ってくれるシークエンスがあるのですが、うちの娘が本作で1番好きなシーンです。何度も観てケタケタ笑ってます。

この危機を脱する方法をはぐたんが見つけます。いきなり我々の方を見つめて「フレフレ、あるよ~」と第三の壁をぶち破って来た時は「うそっ」とビックリしました。ここで繰り広げられるハリーの大演説が最高です。「みんなはどのプリキュアがすきや!?」「1人じゃなくてええ、今まで好きだったプリキュアを全部呼んだってくれ!」「プリキュアの可愛かったとこ、カッコ良かったとこ、何でもええから沢山思い出したってくれ!」「みんなが大好きやったプリキュアを蘇らせるんや!」。この演出は歴代プリキュアをほとんど知らない僕でもグッときました。プリキュアを応援させる演出で子供心をガッチリ掴みつつ、オールスターズ作品として、15周年作品と、これ以上はあり得ないと思えるほどベストな演出で大人の心もガッチリ掴まされました。娘と一緒にミラクルライトを振りながら応援した思い出、そして劇場がペンライトの光で一体となった光景は最高の思い出です。

ラクルライトの力で歴代プリキュア全員が復活。この激熱な展開。さぁ、ここから全員でミデンをボッコボコにするんだろう! と期待に胸が膨らんでいると、キュアエールは1人、ミデンの中に残ります。「まだ出ていくもんか。私が出て行ったら、またミデンが1人になっちゃう」と心の中にしがみつきます。キュアエールはミデンを倒すのではなく、救おうとしているのです。熱い。超激熱展開。このキャラクターを象徴している行動、そしてHugプリという作品のテーマを反映させたパーフェクトな展開です。そんなキュアエールの行動を観て、歴代プリキュアたちが同調します。「私たちもいこう!」と一丸となってミデンを救おうとするのです。最高。こんな展開を待っていた。オールスター映画として、これ以上ない展開です。

キュアエールの行動に戸惑い、暴れるミデンから小さいミデンが現れ、それを歴代プリキュアがテーマ曲と共に必殺技で三國無双のように薙ぎ払っていきます。この一連のシークエンスで本作のボルテージは最高潮を迎えます。もう、本当、最高以外の言葉が出て来ないくらい、この展開は最高です。やったぜ! 派手な必殺技がドカドカ出て、非常に脳に良い映像です。疲れた時、行き詰った時、ストレスを抱えた時に見ると脳が安らぐと思います。プリキュアの必殺技には癒しの効果が期待できます。

歴代プリキュアの猛攻を受けたミデンの心にヒビが入り、キュアエールがミデンの深層へ入ります。そこは雨がやまない悲しみに満ちた世界。「ずっとこうなんだ」「僕はこれしか知らない」という悲しみに打ちひしがれたミデンに対し、キュアエールは「ミデンは偉いね」「自分で何かを変えようとしたんでしょ」と優しさで包み込みます。キュアエールのキャラクター性とHugプリのテーマ性を兼ね備えた完璧な脚本です。ここの宮野真守さんと引坂理絵さんの演技が素晴らしいの一言に尽きます。僕は泣きました。脚本、演出、BGM、そして声優の演技に泣かされました。映画が総合芸術と言われる所以がこれです。隣の娘に泣いている事を気付かれたくなかったので涙は拭きませんでした。

キュアエールの優しさに包まれながら、ミデンを深層世界から表の世界へ連れて行きます。そこには歴代プリキュアが輪になって待っていました。奇麗な夕日をバックに、この戦いの決着を描きます。最後はカメラに戻ったミデンを使って記念撮影。これ以上ない決着。完璧な終焉。みんな笑顔のハッピーエンド。最高です。ただ、歴代プリキュアが一同を介してピクニックをしているところを見るに、プリキュアたちが同じ世界/同じ時間軸で活躍していたのかと思うと、プリキュアって現実世界に落とし込むとご当地アイドルみたいな存在なのかな? と思いました。

これだけ最高な作品を作り上げた制作陣には感謝しかありません。上映時間73分間にこれだけ詰め込んだのは本当にすごいと思います。本当にありがとう。これからも素敵な作品を作り続けてほしいです。新米プリキュアおじさんとして応援し続けたいと思います。

【ネタバレ無し】『映画 HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』がめちゃめちゃ面白かったのでみんなに勧めたい

昨年の2018年10月に公開された『映画 HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』がめちゃめちゃ面白いという話をさせてくれ。

 

本当、めちゃめちゃ面白かったです。昨年観た劇場映画38本の中で第3位に君臨するほど面白かったです。プリキュア版『アベンジャーズ』もしくは『エクスペンダブルズ』かな? と思えるくらい激アツのアクション&物語&オールスターのお祭り感で大興奮。歴代プリキュアひとつも見たこと無いのに、ちょっと泣きそうになるくらい、15年の集大成と言える傑作でした。嘘です。実際、泣きました。子供が横にいる中、泣きました。その余りの面白さと、娘と鑑賞した記念すべき作品なのでDVDを発売日に購入。これは手元に置いておきたい! 一生モノの思い出だ! という衝動と情熱が溢れました。それだけの魅力が本作にはギュギュっと、否、Hugっと詰め込まれていました。

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生まれて初めて発売日にDVDを買いました。

では本作の何がそんなに面白いのか。今回は、本作の魅力をネタバレ無しで皆さんに一方的にお伝えします。

 

●アクションが笑っちゃうくらいすごい。
プリキュアと言えばアクションです。そもそも、15年前にプリキュアが企画された時「女の子だって暴れたい」というコンセプトから始まったらしいです。そんな狂ったコンセプトで15年も愛されるシリーズが産まれるのだから、世の中何が正解か分かりませんね。本作もそのコンセプトは変わらず、可愛い女の子たちがめちゃめちゃ肉弾戦を繰り広げます。女児向けアニメだと侮る無かれ、そのアクション作画は大人向けアニメに劣らぬほどに派手で、脳にバンバン響きます。キュートなキャラクターがドラゴンボールみたいな肉弾戦を繰り広げる、このギャップがたまりません。変な脳汁が出います。最高。これこそがプリキュアの魅力。それでも女児向けコンテンツなので、えげつない描写は無く、あくまでポップでキュートな肉弾戦。この絶妙なバランス感覚は15年間で培われたモノだと思います。そしてなんと言っても、大技の迫力も忘れてはなりません。その迫力は思わず笑ってしまうほど。女児向けアニメで、これだけ迫力のある技を繰り出す必要があるのだろうか? と思うほどド派手です。特に本作は、歴代のプリキュアがそれぞれ大技を繰り出すので最高。初見の時は思わず「やったぜ」と思いました。

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これはTVシリーズの映像ですが、こんな迫力の大技がバンバン出てきます。

●悪役の描かれ方がすごい。
本作に出てくる悪役は1人だけです(冒頭にかませ犬的なエヴァに出てきそうな敵がシン・ゴジラみたいに登場しますがメインストーリーに関係ないので省略します)。1人にしたことによって悪役を深く、そして魅力的に描けています。悪役がしっかり描けている作品が名作なのは周知の事実、故に本作が名作であることが伺い知れると思います。しかし本作の素晴らしさはそれだけではありません。最終的には悪役に感情移入してしまいます。悪役がなぜ悪事を働くのかが分かった瞬間、え、お前、そんなの、マジかよ、そりゃそうなるわ・・・という感じで、感情移入してしまいます。悪役が憎めなくなってしまうのです。憎めない悪役が出てくる作品が名作なのは周知の事実なので、やっぱり本作が名作なのは間違いないです。

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悪役「ミデン」 その動機に思わず胸が締め付けられます。

●主人公のキャラクターがすごい。
憎めない悪役が名作の条件であれば、愛される主人公もまた名作の必須条件です。その点、本作の主人公は非常に魅力的です。本作はオールスター映画ではありますが、基本的には『HUGっと!プリキュア』というTVシリーズの映画化なので、主人公は『HUGっと!プリキュア』の野乃はな/キュアエールになります(正確に言うと『ふたりはプリキュア』とのダブル主演ですが)。この主人公が素晴らしい。野乃はなちゃんは「イケてるお姉さんになりたい」「なりたい自分になりたい」という夢を持つ13歳。絶望的な状況や、挫けそうになった時に「こんな(挫ける)のは、なりたい私じゃない!」「フレフレ!私!」と自分を鼓舞します。自分のメンタルを自分で回復出来るすごい子です。この前向きっぷりは僕も見習いたい。そんな主人公がキュアエールに変身し、悪役と激闘を繰り広げるのですが、悪役の内情が分かるにつれ、エールちゃんが取る行動が素晴らしいです。このキャラクターを象徴している行動、そして作品のテーマを反映させたパーフェクトな展開で、僕は思わず泣きました。本作を見たら誰だって好きになる。僕もこれから挫けそうになったら野乃はなちゃんを見習って「フレフレ!私!」て言おうと思います。娘にもこの心/姿勢を伝えていきたいです。

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元気のプリキュア キュアエール みんなも自分も応援します。

●応援がすごい。歴史的なすごさ。
プリキュアの映画には、観客にプリキュアを応援させるシーンが出てきます。幼児を飽きさせない演出として、それだけでも個人的は素晴らしい演出だと思うのですが、本作の応援シーンは、もう、本当、歴史的な素晴らしさです。オールスターズ作品として、15周年作品として、これ以上の演出はあり得ないと思えるほどベストです。映画館で観た時は感動で泣きそうになりました。娘と一緒にミラクルライト(映画館で子供に配られるおもちゃ)を振りながら応援した思い出、そして劇場がミラクルライトの光で一体となった光景は生涯忘れる事が無いでしょう。もちろん、DVDでもこの演出の凄さは感動出来ると思います。

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僕も娘と一緒に応援しました。泣きそうになりながら。最高に楽しかったです。

●主人公を演じる声優、引坂理絵さんの演技がすごい。
劇場鑑賞時はそこまで思わなかったのですが、DVDで再見して、引坂理絵さんの演技、すごいなって思いました。主人公の言動の説得力を120%高めた、まさに主人公と同化したような熱演です。主人公を象徴する台詞の時の凄味と、格闘シーンなど動きのあるシーンの演技と、語りかける静のシーンの演技との緩急が本当にすごいと思います。それが露骨だとキャラクターを殺してしまうと言うか、引坂理絵さんそのものになってしまう事が多いと思うのですが、あくまでも野乃はな/キュアエールであることを活かした演技なのが凄いなと思いました。この演技が作品の魅力を高めているのは間違いないですし、僕が本作で泣いた原因の6割くらいは引坂理絵さんの演技力のせいだと思っています。

 

以上、ダラダラと書いてしまいましたが、少しでも本作に興味を持って頂ければ、鑑賞してくれたら、これほど嬉しいことはありません。プリキュアを知らない人でも楽しめる、本当に傑作です。僕は娘と一緒に何度でも鑑賞するつもりです。

 

なお、プリキュアをほとんど知らない状態で観た僕でも楽しめたのですが、流石に何も知らないままで見るのは気が引ける・・・という人のために、東映アニメーションが公式で『3分でわかる HUGっと!プリキュア』という動画をYoutubeで公開していますが、これが、過去のTV映像を流すだけで何の説明ナレーションも無い動画で、とても「3分でわかる」ような内容では無いので驚きました。これで分かるのは卓越した観察眼と考察力を有する人だけです。そんな人は予習なしでも間違いなく本作が楽しめると思います。プリキュアの入り口は広いが険しいのかも知れません。

この世で最も報われない行為こと洗車のだるさをどうにかしたい。


2年ほど前、2人目の子供が産まれる時に車を買いました。中古のソリオ。試乗車落ちの、ほぼ新古車でした。それからソリオさんは八面六臂の大活躍で、今となっては生活に無くてはならない存在に。もはや家族の一員と言っても過言ではありません。近場の買い物はもちろん、湘南の海沿いも、箱根の山も、アクアラインも、白樺湖だってソリオで行った。もうソリオさんの無い生活には戻れない・・・戻りたくない・・・と言うくらいに依存しきっています。そんな大切なファミリーですが、一つだけ最大の欠点があって、洗車が圧倒的にだるいです。

洗車、皆さんしていますか? ガソリンスタンドの洗車機などで済ませていませんか? あれ結構傷がつくらしいですよ。大丈夫ですか? 大切なファミリーを、あんな得体のしれない機械に任せていませんか? 悪魔が憑りついていて、マングラー(下画像参照)みたいになっていたらどうするんですか。大切なファミリーが無残なスクラップになる可能性が0だと、誰が言えるのでしょうか。となると、自分で洗車するしか無いと思うのですが、あれ、だるいじゃないですか。圧倒的にだるいじゃないですか。スタンドで手洗い洗車を依頼すればいいじゃないかという意見もあると思いますが、それだと2000~3000円くらいするからね。僕の7日分の昼飯代に匹敵するよ。汚れることが前提の車に、そんなお金かけていられないんですよ。富裕層は帰ってくれ。ここではそんな話がしたいんじゃないんだ。

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トビー・フーパー中期の傑作『マングラー』。悪魔の取り憑いた洗濯プレス機が人を襲う最高にクールな物語。僕は大好きです。

みんなも僕と同じく昼飯のために自分で洗車をする必要があると思うのだけれど、初めて洗車した時、どうしました? 僕は「ホースで水をバーッとかければ、ある程度綺麗になるんじゃね?」と思って、自宅の外水栓からやってみたわけですよ。子供一緒にじゃれながら「おいおい、理想的な家族の光景じゃん」て悦に浸りました。そんで「乾燥は自然の力に任せるか」って男らしく自然乾燥を選択。一晩寝かせれば乾いてるだろうって放置したんです。そしたら翌朝、「あれ? 僕がかけたの泥水だったっけ?」と思うくらい車が無残なことになっていて、むしろ汚れが酷くなっていました。もうビックリです。至るところに汚れの集合体のようなものがありまして、ガラス部分なんて洗車前の方が綺麗だったくらい。その日は妻の実家に行く予定だったのですが、時間が無かったのでそのまま泥車(どろぐるま)で行きました。さすがにバカな僕でも「正しい洗車の仕方があるのか」という事くらい気づいたよね。

だから調べました。徹底的に調べました。まず何が失敗だったのか? という点に関しては、全部でした。皆さん知ってました? 洗車の後に水を拭き取らないとウォータースポットっていう水垢のような汚れが浮き出てくるんですよ。これを無くすためには乾く前にしっかり拭き取る必要がありまして、洗車のコツで良く見る文言として「洗い2割、拭き上げ8割」なんて言うくらい、拭き上げの方が重要なんですって。自然乾燥なんて言語道断だったわけですね。知らないよ。誰も教えてくれないもん。教習所で教えるべきだろ。高い金払ってるのに大事な事は教えてくれないんだもんな。本当。

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ウォータースポット。こんな汚れが車中にあって、誰かの嫌がらせかと思ったら僕のせいだった。

もう本当、拭き上げしないといけないとか、ちょーだるい。それだけでもだるいのに、洗車に適した天気と時間帯が曇りの早朝or夕方というのもだるさを助長している。ただでさえだるいのに、天気と時間を指定してくるとはね。恐れ入ったよ。まぁ夏場はまだいいよ。涼しい天気&時間帯だから捗るよ。でも冬場は地獄よ。元々やる気がしないのに、何が楽しくて寒さ最盛期のタイミングで野外で水仕事しなきゃならないの。罰ゲームとしか思えない。洗車したら映画1本無料で見れるとか旨味が無いとやっていられないレベルのだるさだよ。

しかも正しい洗車方法にも色々な意見、と言うか派閥があって、カーシャンプーはスポンジ派とブラシ派がいるし、場所ごとにスポンジ/ブラシを使い分ける人もいるし、からぶきタオルは毎回新品を使うべきという人もいるし、拭き上げも「マイクロファイバーで水を吸い取った後に、柔らかい拭き上げ用タオルで拭く」人もいるし、コーティング剤の要否の意見も分かれていて、もう何が何やら分かりません。極めつけは「台風の中で洗車して車庫の中で吹き上げるのがベスト」とか言う過激派もいて、ここまで来ると宗教としか思えない。靴磨きとか、スーツとか、なんで男の道具の手入れは宗教みたいな価値観が産まれるんだよ。〝人それぞれの答えがある〟みたいなのはいらないんだよ。こっちは普遍的な答えが欲しいの。

そんな訳で圧倒的なだるさしか感じない洗車だけれど、しないわけにもいかないので夏場は月1回くらい、冬場も2ヶ月に1回くらいはやっています。適当なカーシャンプーをブラシでササっとやる程度ですが、拭き上げをしっかりやると、ある程度は奇麗になるので、そこはやりがいを感じる時もあるのですが、ただね、これが一番言いたい事なんだけれど、僕が洗車した2~3日の間に必ず雨が降るの、本当にやめて欲しい。本当に報われない。そもそも汚れる事が前提の環境にある車を洗車することに意義を見いだせないでいるのに、洗車後に雨が降られると、絶望しかない。なんなの、このジンクス。先月だって60日ほど雨が降って無いとかって騒いでいる中で、洗車したら2日後に雨が降ったからね。すげぇよ。先月、神奈川で雨が降ったの、僕のおかげだから。みんな感謝しといてください。

でも、まぁ、散々文句言ったけど、報われないほど、愛情が湧く気持ちもあるよね。2年だけれど、色々な思いでも出来ました。人生で買って良かったモノTOP3に入るくらい良い買い物だったと思います。僕はそんなソリオが大好きです。これからもよろしくお願いします。

あと、子供と一緒に洗車するの楽しい。結局のところ、これでだるさを回避するしかないと思っています。

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「おいおい、理想的な家族の光景じゃん」て悦に浸りながら洗車するのが一番だるさを回避できるのでオススメです。

子供とコンテンツを共有することの幸せを語ります

子供が好きになったコンテンツは、僕も好きになりたいと思っています。

 

皆さん、子供が好きなコンテンツを一緒に楽しんでますか? 最近よく思うのですが、子供が好きなコンテンツを一緒になって楽しめるのって、限られた時間しかないんですよね。例えば、幼児向け番組は2~3歳くらいで卒業する子が多いので、たった2~3年程度で一緒に楽しめなくなります。他のコンテンツだって、ほとんど2~3年サイクルで観なくなることが多いのではないでしょうか? これってすごく貴重な時間に思えませんか? 今楽しんでいるコンテンツも数年後には楽しめなくなる。この限られた時間を全力で一緒になって楽しまなくてどうするんだ! と思うので、娘の好きになったコンテンツは僕も好きになりたいと思っているし、今まで好きになってきました。

娘が最初に好きになったコンテンツはアンパンマンでした。その前にも「いないいないばあっ!」とか「おかあさんといっしょ」とか「みいつけた!」などのEテレは良く見ていたけれど、どっぷりハマるには至らず、長く好きであり続けたのはアンパンマンが最初だと思います。僕もガチ勢には到底及ばないけれど、一緒になって楽しみました。新作映画は3年連続で観に行ったし、映画過去作も半分くらいは娘と一緒に観たし、ミュージアムも何度も行きました。大人になってアンパンマンを見ると、ばいきんまんに親しみを感じるよね。ばいきんまんは天才だけれど努力家で、実は音楽的な才能があり、誰にでも横暴だと思いきや、自分に好意的に接してくる相手には苦手だったり、憎めない要所が多くて、妻と一緒にばいきんまん推しになりました。映画『よみがえれ バナナ島』はばいきんまん好きなら必見の名作です。その他、お気に入りのキャラクターはミントちゃん、オクラちゃん、マダム・ナンです。

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天真爛漫なミントちゃん。ミントちゃんのミントティーを飲むとみんな目がキラキラして「爽やか~」と叫びます。ばいきんまんの目もキラキラにする劇薬。ある意味、最強。

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野菜を育て、愛でることが好きなオクラちゃん。育てた野菜との別れで号泣して、ばいきんまんにして「こんな野菜いらないやい!」と良心の呵責を感じさせてしまうオクラちゃん。ある意味、最強。

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ナンを作ることが好きな優しいおばさんマダム・ナン。ばいきんまんのことを良い人だと思っており、いたずらしても「ばいきんまんさんはそんな人ではありません」とばいきんまんの悪事を信じない。ばいきんまんからは「オレ様あいつ苦手なんだよな」と言わしめるすごい人。ある意味、最強。

アンパンマンの次に好きになったのは、ディズニー作品。かく言う僕も映画好きとして、ここ10年ほどの新作は軒並み鑑賞している程度には好きだったのですが、娘と一緒にプリンセス系の作品『シンデレラ』『眠れる森の美女』『リトルマーメイド』『塔の上のラプンツェル』などを観て、より好きになりました。そして、娘と一緒になって観てからディズニー作品の歌の良さに気づきました。特に歌のタメとノビが良い。思わず一緒に歌いたくなる。『リトルマーメイド』の「パート・オブ・ユア・ワールド」は僕の持ち歌で、歌詞も暗記済み。30代のおじさんが成りきって歌う様は、滋味深いモノが溢れていると思います。また、全然興味が無く、むしろ嫌悪感すら抱いていたディズニーランドにも行きました。しかもディズニーホテルも泊まりました。今までイマイチ楽しみを見い出せずいたパレードやプロジェクトマッピングも、娘と観たら最高に楽しくて、今でも僕の中で燦然と輝く思いでの一つです。因みにディズニープリンセスで一番好きなのはラプンツェル。一番常識人だと思うからです(ディズニープリンセスに常識人は少ない)。

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ディズニープリンセス界では随一の常識人であるラプンツェルさん。ずっと塔の中で暮らしていたことにより家事全般・裁縫・ギター・チェス・絵画・キャンドル作りなど多種多様なスキルを習得済み。自立した女性でありながら、世間知らず的なギャップ要素も完備。ある意味、最強。

現在4歳の娘はプリキュアにハマっています。昨年の『HUGっと!プリキュア』を夏頃から見始めて、今年の『スター☆トゥインクルプリキュア』は1話から毎回チェック。ツタヤに行くとプリキュアの映画や過去作DVDを借りて、食い入るように鑑賞しています。そんな娘に勝るとも劣らずプリキュアにハマっている男が、言わずもがな、僕です。昨年の映画『映画HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』では歴代プリキュアを1話も観てないにも関わらず泣きそうになるくらい楽しめました。僕の2018年の第3位に入るくらいの傑作でした。最近は歴代オープニング&エンディングソング集を聞きながら通勤して、プリキュアに元気をもらっています。因みに一番好きなプリキュアは、映画しか見てないけれどムーンライトさんです。(2019年2月現在)

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歴代最強との呼び声も高いキュアムーンライトさん。シリーズ初の女子高生プリキュアとして頼れるお姉さん的存在でありながら、過酷な運命を背負った悲しい一面も。しかし、それでも己の信念を貫く姿に心打たれたオジサンは多いとか。デザイン面でも(プリキュア界では)大人びたドレスがカッコイイ。やっぱり、最強。

 

因みに息子はまだ1歳なので、好きなコンテンツは無いのですが、アンパンマンは認識していて目に入ると「あ、ふぁんふぁん!」と言うので、いずれ好きになると思われます(何故か最初に「あ、」と途切れるのが最高に可愛い)。あと、今のところ一番集中して楽しんでいるのは『おしりたんてい』。これは娘も(妻も)(あと僕も)好きなので家族全員で楽しんでいます。僕はマルチーズ署長のモノマネが上手くなりました。息子が今後どんなコンテンツを好きになるのか、戦隊モノ、仮面ライダーポケモン、コンテンツじゃなくて電車や車や動物などでも良い、とにかく好きなモノを見つけてくれたら一緒に楽しみたい。今から楽しみです。

 

子供と一緒にコンテンツを楽しめる。こんなに幸せなことは無い。子供が新しい扉を開けてくれて、知らなかった世界を見せてくれます。娘が好きにならなければプリキュアを見ることは無かったと思います。あとプリキュアちょー面白いです。30代男の心にビシビシ響く。前向きにさせてくれる。こんなに素晴らしいコンテンツに出会わせてくれた娘に感謝しかありません。本当にありがとう。

 

以上のように娘が好きになったコンテンツは一緒になって楽しみたいと思っているのですが、唯一、Youtuberだけは、謎の抵抗感・嫌悪感により楽しめないでいます。娘が良く見ているのは、同世代の子供がおもちゃ遊びをしている動画や、大人が幼児玩具を使ってストーリー仕立てに演じている動画、どちらも面白さが分からない。100%偏見なのを承知で言うけれど「子供ってこういうのが好きなんだろう」「とにかく大量のコンテンツを排出して稼げれば良い」という底の浅さが垣間見えるのが嫌です。女性の動画は、まだ小さい子供への配慮があるので「まぁ良いか」と思っていたのですが、男性が作る動画は暴力的で配慮に欠ける描写があったりしたので「これは見ないで」と言ってしまいました。娘の好きなコンテンツに制限をかけたくないので、非常に苦しい決断だったのだけれど、見ていて不快に思える動画もたまにあるのが、この嫌悪感に拍車をかけているのだと思います。最近はロシア? のYoutuber(Like Nastya Vlog - YouTube)がお気に入りで、まさかのロシア語。娘がどこに行こうとしているのか分からないですが、もしNastya?が日本に来ることがあれば、僕は喜んで娘と会いに行こうと思っています。娘が楽しんでいることが何より大切。あとYoutuberごっこする娘が超可愛いので、まぁ結局オールオーケーです。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』に乗れなかった

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逆張り野郎と思われても仕方が無い事を書きますが、映画『ボヘミアン・ラプソディ』に乗れませんでした。

 

僕は映画館で年間40本くらい映画を観る程度に映画好きな人間なのですが、『ボヘミアン・ラプソディ』が大流行りしていた昨年末、年間5本くらいは映画館で観る程度に映画が好きな妻が先に鑑賞したところ「これはマスト案件です。是非見てみて下さい。マスクがずぶ濡れになりました(=それくらい泣いた)」と大絶賛。僕と妻は面白かった映画を「マスト案件なので見て下さい」と半ば強制的に鑑賞させることを年に1~2本しており、今まで『シン・ゴジラ』とか『この世界の片隅に』などはお互い鑑賞した後にワイノワイノキャッキャウフフと感想を言い合うのがいつもの定番だったので、今回も「よっしゃ! ワシもいっちょ鎖骨に涙を溜めちゃるか!(=それくらい泣くぞ!)」と活き込んで鑑賞したところ、その、なんと言うか、普通? という感想しか沸きませんでした。

物語は、そもそも意外性を求める作品でも無いし、事実を元にしているので、まぁ、普通でも仕方が無いと思うのですが、演出も普通だし、脚本も、随所に粋なところはあるけれど、泣くには至らず、ただ評判通りライブエイドのシーンはめちゃめちゃ良かったのと、演者は全員素晴らしいの一言に尽きると思いますが、総合すると「見どころもあるけれど普通の映画」というところに落ち着き、妻に「普通だったし、全然泣けなかった」と述べたところ「あれで泣けないなんて人間の心が無いの?」という金言を賜ることとなりました。ちょっと待ってくれ! 僕ぁ涙脆い方だぞ! 『世界の中心で愛を叫ぶ』で(観たの十余年前だけれど)号泣するようなピュアな心も持ってるし、『カールじいさんの空飛ぶ家』なんて冒頭10分で泣くくらい繊細だわい!

で、その日から世間的な評価との乖離の原因は何だろうと考えました。単純に〝合わなかった〟という一言で片づけるには、あまりにも「ボヘミアンラプソディ」は世間に受け入れられているし、今まで世間的に高評価だった作品は、世間と同じくらい楽しめる平均的な感性を持ち合わせていると自負していたので、何だかモヤモヤが残りました。何が合わなかったのか。その原因は何だろうか。「泣くぞ!」と活き込んで鑑賞したのがダメだったのだろうか。でも『この世界の片隅に』も「泣くぞ!」と思って鑑賞したところ呼吸困難になるくらい号泣しました。監督のブライアン・シンガーとの相性が悪い(過去作もイマイチ乗れない作品が多いので)という事や、監督が途中降板したことによる歪が気になった事も遠因だと思いましたが、決定打に欠けました。いったい何がダメだったのか、答えが出ないまま日々は過ぎていきました。

そんな悶々の中、ある日、実家の母に会いに、子供と一緒に遊びに行きました。母は1人レイトショーを月2回ほど決め込む程度に映画好きなので『ボヘミアン・ラプソディ』も観ているかな? と聞いてみたところ、鑑賞済だったので感想を聞いてみました。すると「うーん、みんな泣いたって言ってたから期待して観たけれど、泣けなかったし、普通だったよ」という、僕と全く同じ感想だったので、一番の要因はという事に落ち着きました。『ボヘミアン・ラプソディ』に乗れない、呪われし闇の血族が我が一族です。血が原因なら仕方が無いわ。これ以上ないくらいすっきりした。

 

因みに映画『アクアマン』を見た母の感想はただ一言「最高だった」という、これもまた僕と全く同じ感想だったので、やはり信頼できる人だなと思いました。

娘のお遊戯会が最高だった話をさせてくれ

先日、幼稚園年少の娘のお遊戯発表会に行ってきました。

 

皆さん行ったことありますか? 子供のお遊戯会。仕事は明日もあるけれど、子供のお遊戯会はその日しかないんだよ。仕事なんてしている場合じゃないだろう。という価値観を持つ僕なので、当たり前のように半休取って行ってきました。仕事的に厳しい時期なのに了承してくれた上司にマジさんきゅーです。会社サイコー^^愛してるぜ^^^^^などと微塵も思ってないけれど、見に行くことが出来たのは本当に良かったです

娘の幼稚園は「カメラだらけの中での発表は緊張するから」という理由でカメラ撮影が全面禁止で、代わりに幼稚園側が撮影したものが販売されるとの事でした。まぁ運動会の時にカメラ撮影に夢中になり、娘の勇姿をしっかり見れなかった経験があるので、しっかり見れるのはイイねと思いつつ、配布じゃなくて販売なのか・・・とか思わなかったわけではありませんが、仕方がありません。言うても1,000円くらいだろう。絶対みんな買うやつだし。こんなのマストバイじゃん。幼稚園側も、その辺を考慮した良心的な価格帯だろうと思って確認したところ、まさかの3,000円。え。高。たっか。思わずボールドタグを使うくらい強気の価格。このブログ最初のボールドタグがこれ。嘘だろ。固定カメラで撮っただけのモノでそんなにするなんて。思わずDVDコピー会社との〝癒着〟という言葉が頭をよぎる価格。親たちが買わずにいられない事を知ってこの価格。中毒者にプッシャー(麻薬密売人)がふっかけるような価格。暴利すぎる。ずぶずぶだろこれ。こんな横暴が許されていいのか。国会で話し合うべきスキャンダルじゃないの。『ダイ・ハード』のDVDが1,000円の世の中で、まさかの3倍。僕のオールタイムベストだぞ。あの名作を超えるだけの魅力ある映像が生み出せるのかと問いたい。問いただしたい。小一時間(以下略)

などと、やんややんや言っても、迎えた当日はワクワク気分で幼稚園に向かいました。同じように半休を取ったであろうスーツ姿のお父さんもわんさか居て、日本のビジネスマンの行く末に一抹の不安を覚える光景でしたが、なんと言うかすごい一体感を感じました。今までにない何か熱い一体感を。沢山の仲間がいる。決して一人じゃない。信じよう。そしてともに戦おう。会社や上司から邪魔(電話等)が入るだろうけど、絶対に流されるなよ。という熱い気持ちが湧いてきました。僕は、一人じゃ、ない。

比較的前の方の席も確保でき、よっしゃ、娘の勇姿を拝むぞ! と開演を今か今かと待ちました。待ち時間ではお遊戯会の準備をしている子供たちの写真がスライドで流れていました。娘の姿も何枚かあり、娘が同級生と一緒になって工作をしている姿に胸がいっぱいになりました。良かった、同級生と仲良くやって姿が見れて良かった。既に涙腺が刺激されています。開始前から重いジャブ。やるじゃん。きっと他の大人たちも同じような気持ちで写真に熱い視線を向けていました。会場の暖まりは十分。オーディエンスは爆発寸前です。

予定通りの時間になり、最初のクラスの発表が開始されました。年少組は3クラスに分かれており、最初は娘とは違うクラスでした。なんだ、娘のクラスじゃないのか、じゃあ興味ないわ、などと失礼極まりない事を、正直思っていましたが、これが、あなた、見始めたらね。あれ? これ? やばい。超可愛い。全然知らない子供たちのお遊戯が超可愛い。何、このパワー。込み上げてくる初めての感情。可愛さが止まらない。みんな自分の好きなモノに変装していて、その衣装も自分たちで作ったようですが、もうね、すげぇ可愛いの。そんですげぇ優しい空間。発表中の空気が優しさに満ち溢れていた。失敗しても、恥ずかしがって小声になっても、緊張で動けなくなっても、みんな超笑顔。何この優しい空間。今、世界で一番優しさに満ち溢れているのは間違いなくここ。ダントツでここ。こんなにやさしい空間がこの世の中にあっていいのだろうか、という感動すら沸いてくる。なんなら子供同士で小競り合いが始まってもみんな笑顔。争いごとが起きても笑顔の世界。全てを包み込むマザーの空間。それがお遊戯会。

知らない子供発表でこれだけの可愛さ、愛おしさならば、娘が出てきたらどうなってしまうの? ワクワクを超えて恐怖心すら覚えたところで娘のクラスの番になったのですが、もう開始5秒で泣きました。入場シーンで泣きました。だって! あの娘が! 人見知りが酷くて家族にべったりの娘が! 公園に知らない人が来ただけで怖がって帰ろうとする娘が! 同世代の子供でも怖がって泣いてた娘が! 一列になって入場してるんですよ! 少し緊張しているけれど! 怖がっていない表情で! 行進しているんですよ! この感動が分かりますか!? あなた達にわかには分からないと思いますが、娘ファン歴4年の私には! もう! これは! 感無量ですよ! もう! 言葉が見つからないっ!

と、入場シーンで既に感情が溢れ出たのですが、畳み掛けるようにウサギに扮した娘の可愛さが爆発しました。森の中で他の動物たちとかくれんぼする娘の可愛さたるや。もう。もう。言葉で表現するのは日本語では足りない。もっと表現できる言語はないものだろうか。僕のボキャブラリーでは到底無理です。

 

こうなったらニコラス・ケイジで表現するしかない!

 

(かくれんぼ中)

先生「うさぎさん、みーつけた」

娘(ウサギ)「ぴょん!」

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※娘の可愛さに顔が綻ぶ僕。

 

(仲間たちと森の材料で料理する娘)

先生「お料理上手にできたね! でも? みんなでお料理したことは」

娘(ウサギ)「ひみつ♪ ひみつ♪ ひみつだよ♪」

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※娘の可愛さの爆発に巻き込まれる僕。

 

そんなこんなで娘のクラスの発表が終わり、次のクラスの発表も大変素晴らしく。最後はみんなでお歌の合唱でフィナーレ。拍手喝采スタンディングオベーション。興奮冷めやらぬ中、お遊戯会は終了しました。外は雪が降り始めていたけれど興奮した頭を冷やすには丁度良かったです

もうね。最高。こんなに最高なコンテンツがあっていいのだろうか。本気でこのコンテンツがあれば世界平和が実現できると思いました。こんなに素晴らしい作品のDVDは買わない手がありません。いくらだっけ? 3,000円? え? 安。やっす。こんなに最高がいつでも見れて最高になれるコンテンツが3,000円て。ちょっと欲が無いにもほどがある。誰だ業者との癒着とか言ってたやつ。馬鹿も休み休み言えよ。良心の塊みたいな価格じゃないか。鑑賞・保存・貸出用に3枚、、、否、配布用も加えて8枚は買わなければならないな。僕の48日分の昼飯代と同じだけれど、昼飯を抜くだけで、この最高の映像が手に入るなら安い物だ。これからどんなつらい事があっても、この映像を観るだけでオールOK。仕事だって頑張れる。お父ちゃん頑張っちゃうよ。

そんな訳でお遊戯会が最高でした。最高の癒しと平穏と平和がここにはありました。来年も今から楽しみです。