これでもくらえ、くそったれ

愛を語る場所だよ。

アニメ ウマ娘 プリティーダービー Season2 全13話のうち6回泣いた

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それくらい面白かったという話をします。

アプリゲームから入った人間だし、アニメも10話が最新話の時に見始めたくらいニワカなので詳しく語れるほどの知識がありませんが、この作品の素晴らしさとコンテンツに出会えた感謝の気持ちを息継ぎ少な目で書きます。

※注意 ネタバレあり※

内容としては王道のスポ根アニメ。レースに勝って、ケガをして、復帰に向けてトレーニングを積み重ねるも、調子を落として、何のために走るのか模索して、仲間やライバルに助けられながら成長する、人間賛歌*1の物語。意外性は無いし、ほぼ予想通りに物語が進む。何せ実在の競走馬の人生を元として物語を構築しているのでWikiを見ればネタバレ満載。私も我慢できずにモデルになった競走馬のwikiを読み込んでしまった。それでもこれだけ楽しめて心動かされたのはアニメーションのクオリティの素晴らしさ、その一言に尽きると思います。

まず引きの強さが凄い。毎週「え!? 次回どうなっちゃうの!?」というシーンでしっかり終わる。1話目のラストからしてとんでもなかった。レースに勝ったトウカイテイオーがウイニングライブで激しい踊りを見せる。観客のボルテージは最高潮。しかしサビ前でちょっと足の動きがぎこちなくなる。それに気づくトレーナーとシンボリルドルフのカットイン。そのままカメラはロングショットからトウカイテイオーが映るバックスクリーンにズームし、サビに入ると同時に黒い背景に「トウカイテイオー」のタイトルが暗転する。本作の主人公を強調しつつ不穏な雰囲気を醸し出す完璧な演出。ヘビーロック調の激しい音楽との相性も抜群で、1話の締めとしてこれ以上ないと思わせる幕引きでした。

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引きの強さと言ったらエンドクレジットの演出も言及したい。特にエンドクレジット最後の絵。2~5話までは憧れの存在であったシンボリルドルフを追いかける子供時代のトウカイテイオーだった。ただ憧れや夢に向かって走り続ける話に反映されていた。それが6話~11話はライバルであり親友でもあるメジロマックイーンが手を差し伸べる絵だった。目標を見失ったトウカイテイオーに「私が目標になる」とメジロマックイーンが宣言する話だった。話の内容に沿ってエンドクレジットの絵が変わったのである。その演出が爆発したのが12話だ。12話はとんでもない話だった。走れなくなったメジロマックイーンが絶望する話。トウカイテイオーの目標であろうと走り続けたメジロマックイーンがケガで走れなくなった。その姿をトウカイテイオーに発見される。気丈に振る舞うマックイーンだが、話を始めたら慟哭が止まらなくなった。作中、常に己を律し続けたマックイーンが「もう走れない」「あなたとの約束を果たせない」と初めて弱音を吐き、子供のように泣きはらす。胸が締め付けられ言葉を失う。その姿を見て、ぽつりぽつりと、言葉を選ぶように語り掛けるトウカイテイオー。優しく、だけれど芯のある声だ。それでもマックイーンの絶望は晴れない。「奇跡がおきない限り走れない! あなたと一緒ですわ!」とキツくあたってしまうマックイーン。「そうだよね」「だから起こすよ、奇跡」と宣言するトウカイテイオー。作中屈指とも言える作画の美しさも相まって、とんでもない破壊力だった。私は5回見た。5回とも泣いた。それくらいエモーショナルな内容だった。そのエモーショナルな興奮がエンドクレジットで爆発した。まず歌が変わった。ED曲はトウカイテイオーメジロマックイーンの2人がデュエットする歌だ。トウカイテイオーから歌い出して、歌詞がキャラの心情とリンクしていた。それが12話では歌い出しがメジロマックイーンになった。全てが逆に流れる特殊EDだった。メジロマックイーントウカイテイオーに手を差し伸べる最後の絵も変わった。トウカイテイオーメジロマックイーンに手を差し伸べる絵になった。全13話の内、このエンドクレジットが使われたのは12話だけ。この話だけの演出。初めて見た時は興奮のあまりうっはー! ひゃーっ! てなった。

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そしてキャラクターの素晴らしさも言及したい。キャラクターに関しては全員個性的だし可愛いし見どころがあるし主人公が複数いる群像劇と言っても差支えが無いくらい手抜きなくしっかり描いていた。特に7話と8話はライスシャワーが完全に主人公だった。レースシーンの演出は個人的に最終話を凌駕していると言えるほど素晴らしく心が奮えた。ライスシャワーが主人公の劇場版が何かの手違いでTVシリーズに差し込まれたのかな? と思えるくらいに、作画・演出・物語が一つの作品として完成されていた。そして語らなければならないキャラクターがもう1人いる。ツインターボだ。ツインターボトウカイテイオーの話こそ、本シリーズ最大の見どころだと私は思っている。これこそが脚本の力、そしてフィクションの力だと思っている。ツインターボは基本的にギャグキャラのような設定で、重い話が多い作中の良い清涼剤的な役割を果たしていた。そんなツインターボが5話にトウカイテイオーから「諦めないことの大切さ」を説かれ感銘を受ける。いつかトウカイテイオーと対決するために(ツインターボなりに)諦めずに奮闘して重賞レースで勝利も収め、10話で挑戦場*2を叩きつける。しかしトウカイテイオーはケガで走られなくなっており、もう諦めてレースに出られないことを受け入れていた。挑戦場*3の返事が無いことを直訴するため、ツインターボトウカイテイオーに詰め寄る。次に出るオールカマーで逃げ切って勝ったら今度こそ対決しろと再び挑戦の意志を伝える。しかしトウカイテイオーは「もうレースには出ない、勝負は諦めてよ」と言う。それを聞いてツインターボは「諦めるなんてテイオーらいくない!」と言い放つ。トウカイテイオーから「諦めないことの大切さ」を説かれたツインターボは、その本人から「諦めて」と言われても受け入れない。受け入れたくない。対してトウカイテイオーは「オールカマーには強いウマ娘がたくさん出る。逃げ切れるわけがない」とキツくあたる。ツインターボは「絶対逃げ切ってやる!」「諦めなければやれるとこ見せてやる!」と啖呵を切る。そうして迎えたオールカマー当日。トウカイテイオーは引退ミニライブに出る予定だった。オールカマーは見られない。それを知ったツインターボの仲間たちはライブをジャックしてバックスクリーンにオールカマーの中継映像を流す。そこには強豪たちを前に大逃げに打って出るツインターボの姿が。言葉を失うトウカイテイオーツインターボが吠える。「これが諦めないってことだー!」。宣言通り逃げ切って1着でゴール。トウカイテイオーは唇を震わせ動けない。仲間たちが「戻ってきて! また一緒に走ろう!」と呼びかける。会場に広がるテイオーコール。トウカイテイオーは泣きながら「もう一度頑張ってみる」と宣言する。トウカイテイオーから諦めないことの大切さを教えて貰ったツインターボ。今度はツインターボトウカイテイオーに諦めないことの大切さを見せつけた。エンドクレジットでツインターボに土下座するトウカイテイオーが微笑ましい。実在の競走馬に関して言えばツインターボトウカイテイオーは対決していないし、ツインターボオールカマーで優勝したこととトウカイテイオーが復活したことは何の関係も無い。ツインターボは「オールカマーで燃え尽きた」と評されるほどその後は不振が続き、中央競馬から地方競馬へ移籍しても大きな活躍を見せること無く引退を迎えている。つまりオールカマーが最大の見せ所だった。これを物語の中にこれだけエモーショナルに落とし込み、ツインターボという記録より記憶に残る名馬を、ウマ娘というコンテンツの中で活かした精巧な脚本にほれぼれするしかない。最高だった。これを見てツインターボを好きにならない人がいるだろうか。いないと断言できるほどの作中屈指の名シーンだった。

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最後にウマ娘というコンテンツの巧みさにも言及したい。先述の通りウマ娘は実在の競走馬の人生をモデルにしている。作中に気になったキャラクターをwikiで調べることで2度楽しむことが出来る。これがすごい。アニメ作品単体だけではなく、実在の競馬の世界まで興味が広がる。どんどん世界が広がっていく。wikiで気になるエピソードが見つかれば、より深く世界に浸ることが出来る。まだ登場していない競走馬に思いをはせることも出来る。なにせまだまだ面白くなる可能性が秘められているコンテンツだ。まだまだ描かれていない競走馬が沢山いる。このワクワク感こそがウマ娘最大の魅力であり、巧さであり、凄さだと私は思う。もう既にこれだけ楽しませて貰っているのに、まだまだ楽しくなる要素がある。こんなことがあっていいのだろうか。ありがとう。という言葉以外見つからない。

そんな訳で息継ぎ少な目で書き散らしました。とにかくアニメ最高だった。ゲームも面白い。なにやら漫画*4も面白いという評を目にした。出すメディアがことごとく面白い奇跡のようなコンテンツ。今後の展開も楽しみです。

*1:正確にはウマ娘賛歌

*2:原文ママ

*3:原文ママ

*4:ウマ娘シンデレラグレイ

2019年に見た映画ベスト10

2019年に劇場で見た(ネトフリ映画限定映画も含む)映画の中からベスト10を決めました。

 

見た映画は以下の通りです。

クリード 炎の宿敵
ミスター・ガラス
劇場版シティーハンター 〈新宿プライベート・アイズ〉
アクアマン
アリータ:バトル・エンジェル
キャプテン・マーベル
映画 プリキュアラクルユニバース
バンブルビー
ハロウィン
ハンターキラー 潜航せよ
ファイナル・スコア
アベンジャーズ/エンドゲーム
名探偵ピカチュウ
プロメア
ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
スノー・ロワイヤル
メン・イン・ブラック:インターナショナル
チャイルド・プレイ
ワイルド・スピードスーパーコンボ
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
ジョン・ウィック:パラベラム
ジョーカー
映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
ターミネーター:ニュー・フェイト
アイリッシュマン(ネットフリックス)
エンド・オブ・ステイツ
ドクター・スリープ
Playing with Fire
アンダーグラウンド(ネットフリックス)
以上の計30作品。

それでは10位から行きましょう。

10位 ハンターキラー 潜航せよ
今年一番お得な映画だったと思います。豪胆を具現化したような男ジェラルド・バトラーを主役に据え、さらにゲイリー・オールドマンの怒号が響く作品。これで面白くないはずがありません。快作でした。開始数分で潜水艦が爆発、何が何やら分からないところで「士官学校卒では無い現場叩き上げ」のジェラルド・バトラーが艦長に任命。現場を知る〝頼れる男〟感に否が応でも胸が躍ります。そこに政府要人であるゲイリー・オールドマンが「戦争じゃい!」と声を荒げます。〝ゲイリー・オールドマンが叫ぶ映画にハズレ無し〟とは僕が勝手に思っている格言なのですが、この時点で本作の勝利を確信しました。更に本作は潜水艦シーンに終始すること無く、地上での救出戦も展開。潜入、爆発、銃撃戦と、それだけで1本の映画が作れるような密度。何だか得した気分になりました。物語も「軍法会議モノの違反行為にも関わらず、(仮想)敵国の艦長を救う」「戦争回避のために敵国の大統領を救出する」という激熱な内容。さらにジェラルド・バトラーのみならず、ロシア艦長、ロシア大統領、ロシア大統領シークレットサービスアメリカ特殊部隊隊長、そしてNSA職員と主要人物が漢気を発揮、まさに漢気の見本市のような展開が最高でした。ラストも爽快で思わずガッツポーズ。ロシア人同士の会話が英語なので、僕は頭の中で架空戦記物として処理しました。実際、この内容で架空戦記物として描いてもめちゃめちゃ面白いと思います。 最高!

 

9位 映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ
想い出映画枠その1。娘と観た映画は必然的に評価が上がりやすいのですが、本作はそれを抜きにしても面白く印象的な作品でした。本作については過去の記事をご参照ください。

ykymf.hatenablog.com

 

8位 映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて
想い出映画枠その2。娘と観た映画は必然的に評価が上がりやすいのですが、本作はそれを抜きにしても美しく感動的な作品でした。本作については過去の記事をご参照ください。

ykymf.hatenablog.com

 

7位 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
実際の事件を元に「もしも」な物語を展開しており、本作と同様なアプローチで日本も過去の胸糞悪い事件をモチーフにして作って欲しいと思える魅力があると思いました。同じカルト教団をモチーフにするならオウム真理教の弁護士一家事件とか。難しいと思いますが、過去の陰惨な事件を風化させないために、必要なのではないでしょうか。まぁタランティーノの場合、そんな真摯な姿勢で描いたのか不明ですが。でもタランティーノはこの映画を作る時に遺族に「シャロン・テートを生き返らせましょう」と説得したらしいです。中々熱いエピソード。本作は犯人たちを徹底的に悲惨に描いているのでスカっとした気持ちで見れたのではないでしょうか。また1人の男の再生の物語としても、2人の男の友情物語としても魅力的。でも本作最大の魅力は60年代後半のファッションに身を包むブラッド・ピット。超イカす。憧れのような気持になり、ちょっと真剣にファッションを真似ようかと思ったけど、似合わないのでやめます。過去のタランティーノ作品の中でもダレ場の少ない比較的スマートな作品だと感じられて、非常に楽しめました。

 

6位 ワイルド・スピードスーパーコンボ
何がワイルドスピードなのか分からないレベルの内容だけれど、よく考えたらメインコンテンツも『MEGA MAX』あたりから世界を股に駆ける犯罪集団と戦い始めて、元々は街のチンピラの物語だったのに…ワイルドスピードとはなんぞや? という内容なので、最早ワイルドスピードを定義づけするのは困難を極める状況。なので、みんなの中のあるワイルドスピードを大切にするのが一番だと思います。人の数だけワイルドスピードがあるんだよ。それでいいのだ。ジェイソン・ステイサム&ドゥエイン・ジョンソンという最高という言葉以外見つからない絵面。画面狭しと暴れまわる筋肉剃毛コンビ。それだけでも合掌レベルのありがたさなのに、本作は今年一番の家族愛を描いた作品だった。家族の大切さ、母親の偉大さ、兄弟の絆を、筋肉と硝煙と爆発と剃毛と肉弾戦で描いた素晴らしい作品だった。元々大味だったワイルドスピードシリーズの中でも群を抜いて大味な内容。ごはんの上にハンバーグとステーキとフライドチキンを乗せたような脂っこい内容に、若干飽食気味になる。でもやっぱり僕はこのワイルドな味付けが大好きなので、単発とは言わずに本作もシリーズ化して、本家と分家で互いに大味なアクションを切磋琢磨して、誰も見たことの無いとんでもない大味アクションを作り続けてくれたら、僕の生きる理由の一つが増えます。よろしくお願いします。

 

5位 クリード 炎の宿敵
予想外の傑作だった前作よりメッセージ性は劣るものの、涙なしには見れない、熱い、親子と夫婦の物語だった。クリードの物語というより、ドラゴ親子が主役のような内容なのも熱かった。2人とも色々なモノを背負いながらリングで激闘を繰り広げるも、最後は自分のために拳を交える。「What's your name?」「Creed!!」のシーンに心が滾り、決着間際の泣きじゃくるように撃ち合う姿はまるで子供の喧嘩のようで最高。自分のために息子を鍛え上げた父ドラゴは、最後、ようやく息子そのものに目を向け、ドラゴ親子のラストカットに涙が溢れた。世間的には駄作と評された『ロッキー4/炎の友情』があったからこそ産まれた作品と思うと、人生無駄な事なんて無いんだと思える。余談だけれどブリジット・ニールセンが出てきた時は、笑いと共に勝手にヒヤヒヤした。スタローンの元奥さんだからね。その人がドラゴの元奥さん役で出てきてるからね。最初てっきり似たような人なのかと思ったら本人だからね。ビックリした。みんな歳を取ったものだ。

 

4位 バンブルビー
バンブルビーの可愛さとカッコ良さがこれでもかと詰め込まれた素晴らしい作品。孤独を抱えた主人公との交流が丁寧に描かれていて、この2人の毎日を1クールドラマとして見たい! 2時間じゃ足りないよ! と思えるほど魅力的。物語は良い意味で王道のSFジュブナイルで、丁寧な脚本と構成が良かった。マイケル・ベイの破滅的な内容とは大きくかけ離れており、お同じシリーズでも監督が違うとこうも変わるモノなんだなぁと当たり前の事を気付かせてくれる。そしてロボット同士の格闘描写が最高。一つの到達点と言える。殴り合いだけでは無く、さばき、いなし、崩し、関節を取り、破壊する一連の動きは総合格闘技のようなカンフー映画のような素晴らしさに溢れており、最高にエキサイティングなアクション。特にラストバトルは一見では見尽くせないほどテクニカルな戦闘描写の連続でアドレナリンがドバドバ。個人的にはもっとアクションシーンが欲しかったですが、主人公とバンブルビーの交流がしっかり描くためには、本作のバランスが一番とも思えて、やっぱり交流&アクション増し増しの12話ドラマ版が見たいので早急に作って下さい。

 

3位 アクアマン
今、世界で最も信頼できる男ジェームズ・ワンの手腕が如何なく発揮された、彼の一つの到達点だと思うほど最高な作品でした。冒頭のマイケル・ベイ360度カメラが回りながら流れるように多角的に描かれるアクションシーンだけで映画代の元は取れたなと思えるほどカッコ良かった。その後もちょっと落ち着いたと思ったら爆発→アクションの連続で、ダレ場を作らない演出が続くのも高ポイント。あの繰り返される天丼的な爆発演出は、今後も色々な作品で取り入れて欲しいと思うほどエポックメイキングだと思いました。肉弾戦・銃撃戦・スーパーパワーを駆使た派手な応酬と中盤の時点でアクションモリモリてんこ盛り大満足状態だったのだけれど、そこから更に巨大化物が出てきた時は思わず「ありがとう」という感謝の言葉が出ました。しかし信頼できる男ジェームズ・ワンはそれだけでは終わらず、ラストはスターウォーズもかくやと言わんばかりの合戦シーンも展開され、まさにアクションの満漢全席。鑑賞後はアクションでお腹いっぱいでした。『スカイミッション』の時も思ったけれど、やっぱり信頼できる男です。ありがとうジェームズ・ワン

 

2位 ジョン・ウィック:パラベラム
本作に関しては感謝しかない。何故なら家族全員で見た最後の映画だからだ。シリーズ1作目を見た数ヶ月後に僕の親父は亡くなった。僕は幼少の頃に親父と一緒に毎週のように映画を見に行った。思い出深い映画の一つに『スピード』がある。キアヌ・リーブスは僕と親父を繋ぐ大好きな俳優の一人だ。そのキアヌ・リーブスがアクション映画がまた見れるとあって、僕は親父を誘った。母親と姉も一緒に来てくれた。家族そろって映画鑑賞なんて10年ぶりだった。しかも映画は傑作だった。親父も満足しているようだった。そのシリーズが、2作目も3作目も面白い。こんなに嬉しい事は無い。本当にありがとう。もうずっと、何作でも良いから作り続けて欲しい。その度に父親を思い出す切っ掛けとなる。死者を思い出す切っ掛けというのは意外と少ないもので、時間が経てば経つほど機会がなくなっていく。切っ掛けは大切だ。だから、その意味で、僕は本作のシリーズ化を熱望する。勿論作品としても文句なし。てっきり三部作最終章だと思っていたら、そんなことは無い! と言い切るかのような終わり方。ジョン・ウィックは永遠。フォーエバキアヌ・リーブスが動ける限り作り続けてライフワークと化して欲しいと、再三になるが、僕は熱望している。

 

1位 プロメア
「これが俺たちの面白いと思うものだ!」という情熱だけで作られたような作品。作中80%は何かしらアクション要素で構成され、動きのないシーンが5分でも続くと死ぬ病気侵された人たちが作ったんだと思います。つまり最高という事。冷静に考えたら意味不明な歌舞伎風の見得切りや、ご都合過ぎるスーツのメタモルフォーゼ、整合性をぶん投げた設定など粗を探したらキリが無いが、その粗が魅力に昇華されるほどの情熱と勢いに圧倒されるほか無く、開いた口が塞がらずに涎と何か変な脳汁がドバドバ出る。この映像に殴られたような感覚は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を観た以来だろうか。お前ら視聴者の事なんて考えて作ってねぇんだよ! 俺らが面白いと思う物を作っただけだ! とでも言うような宣戦布告とも取れるほど一方的な映画。激熱なキャラクターたちと激熱な設定と激熱な武器と激熱な物語と激熱な主人公たちが激熱な演者と激熱な制作陣によって作られた激熱な作品。好き嫌いがきっぱり別れるタイプの作品だけれど、僕は大好き。最高。TRIGGERの一つの到達点。大傑作

以上です。
2020年も素敵な映画に出会えることを楽しみにしています。

【ネタバレなし】『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』感想

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パステルカラーのJOKER」「アンパンマンだと思って観たら攻殻機動隊だった程の衝撃」等のひねた感想が先行して変なイメージが付いてしまった本作ですが、その実、キャラクターを大事にした、非常に丁寧で、シンプルな、しっかりとした子供向きな映画でした。そして子供向きだからこそ、大人にも突き刺さる内容でもありました。

すみっコの魅力と愛が詰まった作品
娘が好きなので少しだけ知っていましたが、そこまで愛着を感じていなかった僕でも、映画鑑賞後はすみっコたちのことが大好きになりました。すぐにでも自宅に迎え入れたい衝動に駆られ、娘とぬいぐるみを探したくらい(売って無かったので諦めた)。それほど、本作ではすみっコたちを魅力的に描いています。すみっコたちはみんな居場所を無くしたキャラクターたちです。キャラクター設定は公式を参照して頂きたいですが、例えば「ペンギン?」は自分をペンギンだと思っているのですが、緑色のペンギンがこの世にいないことが分かって自分は何なんだ? と自分探し中です。とんかつは食べ残された肉1パーセント脂身99パーセントの端っこの部分で、いつか食べられるのを夢見ている。タピオカも食べられず残されてしまった奴ら。主要キャラは何らかの理由により居場所を無くし、同じ居場所が無い者同士すみっコで寄り添って仲良く暮らしています。

先述の通り、本作を評して「パステルカラーのJOKER」という言葉がありますが、これが微妙に合っているのは、この設定です。『JOKER』は誰からも認められず、居場所が無い主人公が妄想と現実の中で己の存在を認めさせるために行動を起こし、カリスマ性を発揮していくような物語でした。JOKERの主人公は終始一人だったのですが(正確に言うと、認められたいと思った人に対してだけ認められず、やけになっていく物語。主人公に対して手を差し伸べた人もいたが、それは主人公が求める人間では無かった)、対してすみっコ達は、同じような境遇の仲間たちで手を取り合って過ごしています。これが「パステルカラーのJOKER」と言われるところだと思うのですが、他に共通点はありません。僕は見つけられませんでした。なのでこの言葉を鵜呑みにして鑑賞するのは大きなギャップがあるので注意が必要です。 

子供向けのキャラクターに暗い設定があるのは昔からある手法だし、すみっコを作ったサンエックスの他のキャラクターにも、例えば「こげぱん」や「リラックマ」にも同様の手法が見られます。制作者にどこまで考えがあるのか分かりませんが、ある程度深みのある設定にしておくと、受け手が想像を膨らましてキャラを掘り下げていき、自分だけのキャラを作り上げて、キャラクターへの共感を深めていくのだと思います。すみっコ達のように、居場所がなくなってしまった人たち、学校や職場への居心地を悪く感じている人たちが多くいる現代社会で、彼らに共感し、癒しを貰っている人たちがいるのは素晴らしい事だと思います。

あと、単純に見た目が可愛いです。本作では、その可愛らしさが遺憾なく発揮されています。

丁寧でシンプルな演出が魅力
本作は徹頭徹尾すみっコの魅力で描き続ける子供向けキャラクター映画です。それ以下でも以上でも無く、一切逸脱することが無く、キャラクターの魅力を描いた作品です。それ故に子供にも大人にも刺さる作品だと思いました。まず冒頭で、すみっコたちのキャラ紹介が流れます。すみっコを知らない人でも安心して鑑賞できる設計です。そしてすみっコたちは喋る事が無く、顔の上に文字で表現されるにとどまるのですが、これがキャラクターの声を各々が想像できるので、キャラクターをより魅力的なモノにしていると思いました。制作者がキャラクターを大事にしている証拠だと思います。

すみっコのセリフだけでは説明不足になってしまうので、ナレーションが入ります。ナレーターの井ノ原快彦さんの温かみのある声質が作品の世界観とマッチしており、より癒し度が高められていました。また、すみっコの感情や行動もナレーターが声で説明してくれるので、すみっコの浮かび上がる文字が咄嗟に読めない小さな子供でも安心して鑑賞する事が出来ます。そして、すみっコたちのほのぼのとしたやり取りと、絵本の世界へ飛ばされてしまったすみっコたちのゆるい活躍が、ゲストキャラの「ひよこ」を中心に展開します。

「ひよこ」は自分がどこから来たのかも分かりません。自分の事が分からないところに共感したペンギン?が自分探しを手伝います。絵本の世界を行き来して、ひよこの居場所を探す旅が始まりました・・・というのがあらすじで、ひよことすみっコたちが冒険を通して交流し、心を通わせる過程がシンプルに描かれているのが素晴らしかったです。シンプルであるがゆえに子供にも伝わりやすく、シンプルであるがゆえに大人はいろいろ想像して世界観に没入していきます。例えば物語の終盤、ひよこの正体が判明するシーンは、すみっコとひよこが会話するのではなく、ナレーターが全部説明してくれます。大人向けの映画なら1~10まで話す説明台詞は個人的には萎える展開ですが、本作では魅力に感じました。説明をナレーターに任せた事によって、すみっコとひよこの交流をじっくり描く事が出来るからです。その丁寧でシンプルな演出がすみっコたちの世界観と非常にマッチしていて、最後は非常に感動させられました。

「声を出して笑っても良い」という劇場の空気が素晴らしい
本作の素晴らしさは劇場全体の空気感にもあります。本作は子供向けの作品なので、劇場では子供たちがたくさん笑います。そして周りが笑っていると、他の子供も笑います。笑っても大丈夫なんだという空気は劇場全体を包んで、作品をより魅力的なモノにしていました。うちの娘はいろいろ気にする性分なので、周りが大笑いしたり、突っ込みを入れたりする声を聴いて安心して笑っているようでした。劇場全体に優しい癒しの空気が流れているようで、非常に居心地が良く、映画を堪能出来ました。

エンドロールの余韻が最高
最後のエンドロールが最高です。原田知世さんの優しい歌声に乗せて流れるエンドロールの背景は、今年見た映画の中のベストシーンと言っても過言ではないです。すみっコたちの優しさが溢れる名エンドロールでした。エンドロールが素晴らしい映画は例外なく傑作なので(例:ジャッキー映画)、本作はやはり傑作です。

子供も大人も楽しめる優しさに溢れた映画
そんな訳で『映画 すみっコぐらし』は子供だけでなく大人も、老若男女にオススメ出来る優しい映画です。僕も泣いたし娘も泣きました。作品を通して、共感して、子供も泣けるというのは素晴らしい事だと思います。それだけの力を持った傑作でした。是非多くの人に観て欲しいと思える、優しい映画です。

『映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』が良かった~という話をします。

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『映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』が良かった~という話をします。ただ僕が、良かった~と思うところを書き散らすだけです。そろそろ公開も終わる時期なので良いかなと思い、ネタバレありで書き散らします。それでは息継ぎ少なめの早口で行きます。

監督が『映画 魔法つかいプリキュア!奇跡の変身!キュアモフルン!』の田中裕太氏と聞いた時点で「あ、勝ち確定だな」と思っていたし、前情報を極力 カットして(僕のツイッタープリキュアクラスタの方々は民度が高いので感想をほとんど漏らさなかった!)(さすが歴戦の猛者たちです!)期待値爆上げで鑑賞しました。あの名作『キュアモフルン』を作った人ですよ。しかもあの大傑作『GO!プリンセスプリキュア』のシリーズ構成をした人でもあって、さらに脚本も同じ田中仁氏でまさに最強タッグですよ。これで期待しない方が失礼ってなもんで、ですがあくまでも子供向けアニメなので、本当、あくまで主役は娘、娘が楽しめるのが一番なんだよ、という建前前提で鑑賞したところ、その期待値を軽々と飛び越えた作品でした。マジ。タナカリオン(田中裕太氏のツイッター名)。天才。。。

で、本作の何が素晴らしいか、と問われれば、素晴らしい部分が多すぎて一番を決める事が難しいくらい、素晴らしさに溢れているのですが、まぁ、なんと言っても、(多くの方が言及していますが)ラスト10分の素晴らしさ。まずはこれに尽きます。正直、映画の構成としては若干唐突な展開で面を喰らったところもあるのですが、それを補って余りある、そんな細かい事を突き抜けるとんでもないカタルシスがありました。爆発しました。プリキュア映画定番のミラクルライトで子供たちに応援させる演出も、昨年の『オールスターズメモリーズ』に勝るとも劣らない革新性。今までのライト演出はプリキュアのピンチを応援するシチュエーションでしたが、本作はユーマを救うためのライト。祈りの光。あの瞬間、劇場は世界で一番優しさに溢れた空間でした。無数のライトで溢れる劇場。劇中と同じく星空のようで、まさに、キラやば。。。

そして一つの作品としての完成度の高さも言及したい。これも『ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?』に勝るとも劣らない完成度。プリキュアを知らない人でも『邦キチ!映子さん』のゴジラの話で『ゴジラvsビオランテ』を「プリキュア映画で言うなら『ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?』と同じくらい面白い」と言わしめた事でお馴染みだと思うのですが、それと双璧を成す完成度と言えば、本作の素晴らしさを推して図れると思います。冒頭からプリキュア5人の登場。そしていきなり大技を大画面で魅せてくれて、プリキュアの醍醐味の派手さを堪能。その後、ひかるとララ以外の3人はフェードアウトしますが(これは賛否両論あるだろうけど、登場人物を絞ったことで丁寧な描写が可能になったので個人的には賛)、ひかるとララとユーマの3人の交流をじっくり描いた事により、作品としての完成度を高めていました。SF(すこしふしぎ)的なワクワク感、ジュブナイル小説的な出会いと別れの物語、ひかるとララの性格の対比が、言葉の通じないユーマとのコミュニケーションにうまく表現されていて素晴らしく、もちろんアクションシーンもTVシリーズでは見ない迫力で堪能(スターとバーンの攻防戦が激熱!)(あとバーンの「イグニッション…(パチン)」が死ぬほどカッコ良かった!)(カッコイイ敵が出てくる映画は名作なので本作はやはり名作!)、映画ならではのフォームチェンジのカッコ良さで興奮は急上昇(獅子座のミルキーが激カワ!)(立神さんと共演して欲しい。。。)、比較的シリアスなシーンが多い中、ゲストキャラのメリー・アンの身体を張ったギャグが良い清涼剤となっていて、あくまでも子供が楽しめるように作られた作品ながら、大人も一緒に楽しめるように丁寧に考えられていました。大ボスのいない、今までにない物語ですが、最後まで高まり続ける興奮と感動。そしてコミュニケーションと多様性を押しつけがましくないバランスで描いたメッセージ性。素晴らしい脚本と、成瀬瑛美さんのベストアクトとも言える「キラやば…」で涙腺は崩壊。あのシーンは今年見た映画の中でもベストでした。最高だよ。。。
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(『邦キチ!映子さん』より)

そして歌。人によっては本作最大の魅力になると思うくらい素晴らしいです(実際、妻は本作最大の魅力は歌だと語っておりました)。戦闘挿入歌の『星座のチカラ』もシーンを盛り上げる激熱な曲だったのですが、やはりメインテーマソングの『Twinkle Stars』の素晴らしさ。映画のテーマを120%表現した歌詞と、200%盛り上げる曲構成。静かな導入からどんどん盛り上がる展開と、複雑に重なり合いながら厚みを増す組曲のような構成が素晴らしい。1曲が7分弱と知った時は軽いオペラかな? と思った、それほど壮大な曲。先日、横浜の無料ライブで聴いた時は感動で思い出し泣きをするところだったのですが、娘も生歌を聴いてから毎日のように口ずさんでいます。これ生演奏&生歌をフルで聴ける機会ないの? 聴いたら絶対に鳥肌ものじゃん! と家族でアンテナを張る毎日。本当に大好き。。。

更に個人的に好きなところを羅列すると、まずユーマの声。エンドロールに声優名が無かったので電子音だけで感情を表現したのかとびっくりした。すごい。神業だろ。と思っていたら、先日、高木洋氏(『Twinkle Stars』の作曲者)の声を混ぜたことが発覚したのは、正直ちょっとがっかりしてしまったのだけれど、それでもユーマの声は最後までユーマの声だったのが良かった。ラスト、良い感じにひかるとララと心を通わせてメタモルフォーゼしたユーマが出てきた時は、喋り出したらどうしよう・・・と勝手にハラハラしたのですが、最後までユーマだった。ユーマのままで最後のひと声。素晴らしい。あと美術。素晴らしい物語に負けず劣らず背景が素晴らしい。息を飲む美しさ。美麗さ。ユーマと一緒に旅をしたバヌアツ・ヤスール火山、ナスカの地上絵、ウユニ塩湖、イグアスの滝、そしてクワンソウの花畑など壮大な背景が、ラストでユーマの夢として出てきた時は「最高の展開だな」と一人ガッツポーズをしました。物語が一つに集約する瞬間。これほどのカタルシスがあるだろうか。いや無い(反語)。そのカタルシスを最大限に盛り上げる背景。視聴者の心に刻んでやろうという製作者の強い意志が感じられる美術。そりゃひかるさんも「キラやば…」て言うわ。これ原画展とか開いてくれないだろうか。芸術作品の領域だったよ。あとは、みんなの私服姿が可愛かったよね。ユニのジャージなのかスカジャンなのか分からない上着姿が一番好きです。他にもひかるさんの達観したキャラクター性とか、ララの成長物語としての素晴らしさとか、ラストカットに出る副題『Wish upon a Song of Stars』がカッコいいとか、なんか、もう、全部良い。。。

そんな訳で良かったです。良さいっぱいで最高でした。正直なことを言うと娘の反応はちょっとイマイチでした。でもプルンスがミラクルライトを4本振っているシーンがお気に入りみたいです。お気に入りのシーンが1つでもあれば十分。横浜ライブのおかげで歌も気に入っているみたいです。何よりポップコーンを美味しそうに食べていたので大満足。僕は映画に大満足。Win-Winて奴です。次回作の春映画も見に行く約束をしました。今から次回作が楽しみです。

疲れた心に百合が染みるってなんでみんな教えてくれなかったの?

最近仕事が忙しく残業続きの毎夜なのですが、そんな僕の乾ききった心に潤いを与えてくれたのがスイートプリキュアの響と奏の2人でした。

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今更な話で申し訳ない。スイートプリキュア。皆さん既にご視聴済みだと思いますが、改めて紹介させて頂きたい。スイートプリキュアは2011年に放映された6代目のプリキュアです。どんな内容かと言うと、主人公である北条響南野奏がイチャイチャする話です。それだけです。いや待ってくれ。分かってるよ。それ以外にもいろいろな要素が含まれている事くらい分かってるけれど、今の僕にはそれしか見えていないんだ。とにかくそれが素晴らしくて、疲れた僕の心に染みわたるんだ。

とかく残業続きの日々を送ると心が枯れ果ててしまうのは皆さんも経験があると思います。なんというか、心が鈍くなるというか、感受性が無くなるというか、心を閉ざすというか、ネガトーンによって悲しみに沈んだ状態と言う表現が皆さんにもしっくりくると思うのですが、そんな疲れ果てた時に見るスイートプリキュアがめちゃめちゃ良いって話をこっちはしたいんだよ。いいだろう。させてくれ。ここは僕が愛を語る場所なんだから。

そもそもスイートプリキュアを見始めたきっかけとしてはそこにスイートプリキュアがあったからに他ならない昨年夏頃より娘と一緒に『HUGっと!プリキュア』を見始め、今年も『スター☆トゥインクルプリキュア』を1話から観ているのですが、完結済みの過去作も何か観てみたいなという欲求が生まれたので、まずは評判が良く初心者にもオススメという評を目にしたプリンセスプリキュア』を娘と見始めたところ、これがめちゃめちゃ面白くてビックリするくらいハマりました。

全49話にしてあの完成度。統一感。一切ブレの無い世界観。テーマ性。そして腰を抜かすくらい迫力のある戦闘シーン。激熱の展開。主人公たちはもちろん、サブキャラまで成長を描く丁寧な描写。魅力的な悪役たち。マジで文句の1つも出ないくらい面白かった。誇張無しで捨て回無し。なんでこんな面白い作品をみんな教えてくれなかったの? とみんなには文句を言いたい。総評して最高。これ以外の言葉が出て来ませんでした。少々硬派な内容ですが娘もどっぷりハマり、2人で毎週DVDを借りては楽しんでいたのですが、しかし最終的には娘を置いて最前線で楽しんだのが僕。御年3×歳の僕。見始めてから2ヶ月間で完走。最高の時間を過ごさせて頂きました。『プリンセスプリキュア』を作った全ての人に感謝を述べたい気持ちでいっぱいです。

そんな訳で姫プリを楽しんだ我々は、この勢いでもう1作品プリキュアを見てみようという事になり、娘は『ハートキャッチ』を、僕は『スイートプリキュア』を見始めました。サラッと書いたけれど、今、スイートプリキュアを観ているのは僕だけです。僕だけなのです。娘は観ていません。だから最前線で楽しんでいると言ったでしょう。『ハートキャッチ』は娘と一緒に観ていましたが、最近また娘はYoutuberブームが再発し、DVDレンタル屋に一緒に行ってくれなくなりました。お父さんは寂しいです。

とにかくこう言った経緯を経てスイートプリキュアを見始めました。何故スイートプリキュアにしたかと言うと、そこにスイートプリキュアがあったからに他ならない単発映画やオールスター映画で見る北条響さんのカッコ良さに惚れたからです。「ここで決めなきゃ女がすたる!」なんて言ってバシッと決める北条響さんが超カッコ良いい。そんなカッコイイ北条響さんをもっと見たい! という理由と、あと「ストーリーがめちゃめちゃ良い」という評を目にしたからです。

そうして見始めたスイートプリキュアですが、娘が一緒に観てくれないので仕事終わりの1人飯(家族は就寝済み)の時に鑑賞しています。そしたら1話目から響と奏が大ゲンカ。なるほど、これが少しずつ雪解けしていくわけですな、と思いながら見続けていたら4話目にして響さんが「奏のお菓子は私がずっと食べるの」とか言って、それを赤面しちゃう奏さんとか、どんなに喧嘩しても「私の知ってる響はこれくらいであきらめたりしない」とか言って奏さんが正妻の風格を発揮してきたり、10話くらいまで終始百合百合し合っている描写ばかりでオジサンの顔の綻びが止まりませんでした。そして、この時、僕の心の乾いた部分に百合が染みわたり、枯れた心に潤いが、色あせた世界に彩りが、喪失した感受性が復活し、閉ざされた心が開かれ、止まった時間が動きだし、世界の美しさに感動し、なんて素晴らしい世界なんだろうと、生まれ変わった気持ちがしました。昔、深夜アニメの直接的百合描写満載アニメには一切響かなかった僕の琴線をガシガシかき鳴らしました。特筆すべきはスイートプリキュアの絶妙な百合っぷり。1話から5話くらいまで響と奏が喧嘩して仲直りする話しかありません。これが最高。もうずっと、この百合の方程式を繰り返してくれても構わない。僕は一向に構わない。百合の永久機関となって僕の心を潤い続けて欲しいとさえ思える。ずっと喧嘩続きだった幼馴染2人であるがゆえに、喧嘩と和解を繰り返す事によって紡ぎだされる信頼関係。最高。良き。

そんな訳なので、残業続きで疲れた心に百合が染みることを知りました。仕事に忙しく、心を亡くしてしまった現代人にこそ百合が必要である。百合の素晴らしさに気付いた3×歳のおじさんから、みんなに伝えたいことは以上です。この事実、みんな知ってたのかな。知ってたんなら、なんで教えてくれなかったの? もっと早く教えて欲しかったです。

プリキュアの映画を全作品観たので父と娘の感想をまとめました。

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僕と4歳の娘は昨年の夏頃から『HUGっと!プリキュア』を観始め、今年の『スター☆トゥインクルプリキュア』を1話から全話テレビの前で星座正座視聴をする程度にハマっているプリキュア初心者なのですが、必然として親子共々プリキュアの過去作にも興味が湧きました。昨年公開された大傑作『映画 HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』が切っ掛けの一つだったのは言わずもがなですが、しかし過去作のテレビシリーズを見るのは中々ハードルが高いので、とりあえず映画版を観始めることにしました。そして気が付いたら全部観てました。それくらいプリキュアの映画はプリキュア初心者にうってつけでした。初心者向けな理由として、まず映画版なだけあって作画が良く、アクションや大技の迫力が大きな見どころであり、60分程度で完結し、キャラクターの魅力が集約されていることが挙げられます。是非プリキュア初心者の皆様は映画版で過去作に触れてみて欲しいと思います。

そんな訳でプリキュア映画全26作品+短編1作品の僕と娘(4歳)の感想を書きました。前提条件としてTVシリーズはHugプリと姫プリを半分くらい、スタプリをリアルタイム視聴している程度の知識です。あと女児向けコンテンツに大人が不満を言うべきではないと思っているので、良い事しか書きません。ただ、実際、映画は良い事だらけでした。

それではいきましょう。
※アホほど長いです。

映画 ふたりはプリキュア マックスハート

映画ふたりはプリキュア・マックスハート (通常版) [DVD]

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記念すべき1作目です。ゲスト声優が野沢雅子さんなので悟空の顔がチラつきます。一方的に利用する関係から始まったプリキュア達と「希望の園」の戦士達ですが、健気に何度でも立ち上がるプリキュアの姿に心を打たれ、利害関係を超えた友情で結ばれる姿が丁寧に描かれているのが最高でした。熱いじゃん。戦闘中の軽口を叩くところからバシッと決めるシークエンスも大好物。プリキュアの大技の迫力も笑っちゃうくらいあって、野沢雅子さんの声に影響され「今観てるのドラゴンボールだっけ?」と錯覚しました。
娘:忘れた!(視聴直後に感想を聞き忘れ、1か月後くらいに聞いた際の回答)
 ※鑑賞当時は娘も最後まで楽しんで観てました。

映画 ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち

またもやゲスト声優に野沢雅子さんで悟空の顔がチラつきます。前作より良い意味でシンプルな構成で、友情に焦点を当てた話なのが良かったです。プリキュア2人の関係を丁寧に描写されていたのでTVシリーズ未見でもキャラクター造形がしっかり把握でき、その丁寧な描写がラストのカタルシスを高めていると思います。有名なプリキュアVSプリキュアのシーンも熱い。熱いというか、エグい。格闘シーンが打撃だけではなく関節技多様(しかも丁寧な描写)なのが最高で、評判を呼ぶのも頷けました。劇場鑑賞時の子供たちと大友(大きな友達)の反応が気になる。シャイニールミナスのキャラクター性が発揮されているのも良かったです。すげぇ達観してた。とても中学1年生には思えない。これからはルミナスさんって呼ぼうと思います
娘:ブラックがカッコ良かった!
 ※しばらくブラック推しでした。

映画 ふたりはプリキュア Splash Star チクタク危機一髪!

上映時間がプリキュア映画史上一番短いながらも印象的な作品。構成が前作『MH2』とほぼ同じ。咲のキャラが自分勝手すぎて若干鼻につくなぁと思っていたら、どうやらテレビシリーズとはキャラの描かれ方が違うらしいですね。戦闘シーンは脳みそが追い付かないくらいカット割りが細かすぎて最高ジェイソン・ボーンシリーズの影響かな? なんて邪推したけれど、本作が『ボーン・アルティメイタム』の前年なので、ポール・グリーングラスが本作を参考にした可能性が高いね。コンビネーションシーンも熱い。敵役サーロインの声(速水奨)が良い声すぎてもっと聞いていたかったです。
娘:最後のダンスが面白かった!
 ※敵がちょっと怖かったみたいです。

映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!

今作から応援システムが登場。何も知らない状態で観たのでマスコット的なゲストキャラクターがお笑い芸人ザ・たっちの「幽体離脱~」をやりだした時は思わず「まじかよ」とつぶやいたし、ミラクルライトでの応援演出が「ちょっと、ちょっとちょっと」だったのも思わず「まじかよ」とつぶやいてしまったのですが、娘も「まじかよ」と一緒に笑いながら呟いたので幸せな気持ちになりました。鏡の力でコピーされたダークプリキュア5という激熱の敵、そして各プリキュアの個性を活かした熱い戦闘シーン、更に主人公の強さと純真さに心を動かされ、最終的には敵と主人公が心を通わせる勝利が約束された展開に胸と目頭が熱くなりました。あとミルクさんがカッコイイです。内容の割に尺が足りない。もっと時間をかけて描いて欲しいくらい面白ったです。
娘:ちょっとwwwちょっとちょっとwwwまじかよwww
 ※その日1日ブームでした。

映画 Yes!プリキュア5GoGo!お菓子の国のハッピーバースディ♪

ビックリしたプリキュアであのシーン(観た人なら分かると思います)が描かれた事にビックリしました。えーっ! こんな直接的な描写許されるの!? そりゃ伏線あったから「まさか」と思ったけれど、どうせ暗喩的な描写で済ますもんだと思っていたから、すげぇ直球描写でびっくりしたよ。当時の大友(大きな友達)たちはどんな反応をしたのか気になりました。ヌルヌル動く戦闘描写がカッコイイとか、お菓子でテンションが上がるメンバーの可愛さとか、ショコラのキャラデザの素晴らしさとか、色々見どころはありますが、あのシーンの驚きと、ラストバトルがいつの間にかドリームとムシバーンのタイマンになっている事の驚き(さっきまでメンバー居たのに急に消えたの何で?)(あとムシバーンも急に半裸になったのなんで?)に戸惑いが隠せませんでしたが、まぁ「5」で一番好きなキュアアクアさんが美麗だったので満足です
娘:お菓子が美味しそうだった! お菓子食べたい!
 ※その後ドーナツを買いに行きました。

ちょ〜短編プリキュアオールスターズGoGoドリームライブ

『Yes!プリキュア5GoGo!お菓子の国のハッピーバースディー♪』同時上映の5分映画。初のオールスターズ作品です。今や60人(2019年7月現在)のプリキュアも当時は11人。5分の中にギュギュっとオールスターの魅力を詰め込んでおり、オールスターズ映画のひな形が今作で出来上がっておりました。戦闘描写は短いながらシリーズ屈指のスピード感で大興奮。特に『スプラッシュスター』2人がめちゃめちゃカッコ良かったです。もっと見たい! と思わせる魅力で溢れており、今作が切っ掛けで『プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!』が作られたのも納得の作品でした。
娘:ブルームとイーグレットがカッコ良かった!
 ※僕が3回くらい繰り返して見たから。

映画 プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!

初の長編オールスターズ映画という事でプリキュアが一同を介するシーンは否が応でも高揚しました。物語も無理矢理な感じは薄く、ちょっと強引なセリフはあるものの、脚本の工夫が見て取れ、オールスターズ作品の割にはスムーズな進行で良かったです。特に各シリーズ所縁の場所に他のシリーズの主人公たちが訪れる構成、そして終盤にその話で絆を深めるシーンが素晴らしいなと思いました。ただ、お祭り感が薄く、割と暗いシーンが多い為に幼児が楽しめるかは微妙な所で、娘の反応も薄かったです。僕(大人)としては敵キャラのデザインと声がツボで、シルバーサーファー(または『ターミネーター2』のT-1000)を思わせる造形が最高にクールだなと思いました。相変わらずド派手なアクションが見れたのも満足だし、ミルキーローズさんのパンチ力に度肝を抜かされました。あれを敵にぶち噛ませばワンパンで終わるんじゃないかな。エンドロールのみんな楽しそうな一枚絵は額に入れて飾りたいくらいの良さに溢れてました。もうずっと見ていたい。
娘:ちょっと怖かったけどミルキーローズのパンチがカッコ良かった!
 ※僕が3回くらい繰り返し見たから。

映画 フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?

まさか『トイストーリー3』の1年前に同様のテーマをプリキュアが既にやっていたことに驚く。教育的な内容なのは嬉しいけれど、遊ばなくなったおもちゃを捨てる立場の大人としては「なんてものを作ってくれたんだよ!」と『トイストーリー3』の時と、これまた同様に思いました。捨てないとおもちゃで溢れるんだよ・・・。許してくれ・・・。つまりディズニーが本作を参考にした可能性は高いです。ピーチがカンフーアクションを体得している衝撃と、その決着がバキみたいで最高でした。思わず「やったぜ」と声に出たね。さすが兄貴と言われるだけのことはある。キュアパッションが強すぎて、あの技を他の敵でも駆使すればあんなに苦戦しなかったんじゃ・・・。あとブッキーが可愛い。ブッキーの可愛さを知れた事が本作最大の収穫でした。最後はもちろんハッピーエンドで満足です。
娘:おもちゃ捨てないで!
 ※攻防戦は今日も続く。

映画 プリキュアオールスターズDX2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!

歴代プリキュアが一同を介し、交流を深めるシーンは何度見てもイイ。この交流シーンだけで60分アニメを作ってくれないかしら。もしくは1クールでシリーズ化を希望します。それくらいずっと見ていたい魅力に溢れていました。過去映画作の登場人物がちょいちょい出てくるのが嬉しい。格闘シーンも相変わらずの迫力で大満足。みんなにしっかり見せ場のある構成なのも良かったです。EDのダンスアニメーションは最高の一言に尽きました。ただハートキャッチ勢のキャラデザがアニメ版と少し違うような気がするのは気のせいだろうか・・・。
娘:最後のダンスが可愛かった!
 ※一緒に踊りました。

映画 ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?

傑作。一つの作品として恐ろしいほどまとまっており完成度の高さに驚きました。さらにTVシリーズ未見でも十分楽しめる内容にまとまっています。ボーイミーツガール的な内容でありながらお姉ショタ要素も含み、色々な楽しみ方が出来る。オリヴィエの成長物語としても過不足なく、ハートキャッチ勢1人1人の魅力もしっかり描けている。アクションシーンも最高の一言に尽きる(特にマリンインパクト⇒よっしゃー!のシークエンスがお気に入り)。物語も激熱でありながら感動的。わずか71分の中に全てが過不足なく盛り込まれた素晴らしい作品でした。監督は後に『京騒戯画』『血界戦線』を手掛ける松本理恵氏。当時、若干25歳での起用だというから驚く他無い。
娘:みんな可愛かった!
 ※本作から娘のハートキャッチブームが始まりました。

映画 プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ! 世界をつなぐ☆虹色の花

映画プリキュアオールスターズDX3 未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花 特装版 [DVD]

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最高。僕がオールスターズ作品に求めている内容がすべて詰まっていました。最初の10分ほどで説明が終わった後はずっとアクションシーン。アクションモリモリてんこ盛りの僕歓喜仕様。映画過去作の悪役が再び立ちはだかる激熱の展開(でも設定上仕方が無いとは言えサラマンダーさんは「お前あんだけ感動的な最期だったのに」と微妙な気持ちになりました)。シリーズの垣根を超えたプリキュア達の交流シーンが多いのが嬉しい。物語も若干シリアスなピンク(主人公)&ブルー(相棒)勢と、コミカルなイエロー勢で子供も大人も楽しめる親切設計。更にプリキュアの絆を描いた内容に胸が熱くなる。すべてのプリキュアに見せ場のあるアクションシーンに加え、すべてのプリキュアのキャラクターが活かされた行動と台詞で最高。あと、スタッフに熱烈なファンがいるのでは? と思えるほどレモネードさんが可愛かったです。そして満腹になるくらいの大技の連発で大満足。伏線回収された丁寧な脚本と、先輩プリキュア達が新人(スイート)を励まし、背中を押し、スイート2人が先輩プリキュア達を立ち上がらせる展開が素晴らしい。ラストは分かっていても目頭が熱くなりました。オールスターズ映画の一つの到達点だと思います
娘:妖精がいっぱい出てくるところとスゴロクが楽しかった!
 ※スゴロクに興味を抱き、手作りスゴロクを作り遊びました。

映画 スイートプリキュア♪ とりもどせ! 心がつなぐ奇跡のメロディ♪

映画スイートプリキュア♪とりもどせ! 心がつなぐ奇跡のメロディ♪ 通常版 【DVD】

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アコとメフィストの親子の物語を軸に、プリキュア達の活躍がバランス良く描かれているのが良かったです。TVシリーズ未見でも、開始10分で登場人物の立ち位置がほぼ把握できる親切設計でありながら、説明台詞がほぼ無いのも素晴らしく、物語にスッと入っていける脚本が秀逸でした。格闘シーンも力が入っており、苦戦しながらも信念で立ち向かう姿に胸が熱くなる。メフィストの「父親は難しい、悪の親分の方がずっと楽だ」という台詞と、アフロディテとの夫婦愛を感じさせるシーンが印象的。あとボコボコにやられたメロディに対して「まだ立てますね」と言い切るクレッシェンドトーンさんマジ鬼だと思いました。
娘:猫ちゃんが可愛かった!
 ※プリキュアより猫派

映画 プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち

映画プリキュアオールスターズ NewStage みらいのともだち 通常版 【DVD】

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新たなオールスターズ作品として新機軸を見事に描いた。あゆみとフーちゃんの物語を軸にスマイル、スイート、ハートキャッチ、フレッシュら歴代プリキュアの活躍がこれでもかと詰め込まれており、一つの作品として上手くまとまっていました。どんな女の子でも強く思えばプリキュアになれるというメッセージ性が素晴らしく、あゆみとフーちゃんの物語はプリキュア抜きにしても目頭が熱くなる。ただ、どんな方法でもイイから、もっとハッピーエンドにして欲しかった気もしました。「大型客船を街中にぶっ放す」という言葉にすると意味不明な展開が最高。『ワイルドスピード』でも考え付かない想像を絶する展開と、それを難なくいなす初代。台詞はないが存在感は抜群でした
娘:フーちゃんが可愛かった! キュアエコーが可愛かった! 私もプリキュアになりたい!
 ※なれるよ!

映画 スマイルプリキュア! 絵本の中はみんなチグハグ!

映画スマイルプリキュア! 絵本の中はみんなチグハグ!  通常版 【DVD】

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日常から非日常へ巻き込まれるドキドキ感。異世界に飛ばされるワクワク感が上手く描かれており、主人公5人の個性も相まって見ていて楽しくなれる作品。アクションシーンも5人の個性が発揮されており、5人全員が見どころがあり、魅力的に描かれているのが素晴らしい。物語も「主人公の過去」と「悲しみを抱えた敵役」がリンクする胸打つ展開が良かったです。牛魔王さんがカッコいいのも捨て置けない。最後はもちろんみんなスマイルのウルトラハッピーなのが良かったです。
娘:私もシンデレラになりたい!
 ※なれるよ!

映画 プリキュアオールスターズ NewStage2 こころのともだち

妖精にスポット当てた、今までにない世界観と構成が新鮮。素直になれないグレルと泣き虫なエンエンと、悪役である影の物語が熱く感動的で、特にラストの光と影を巧みに使った演出が素晴らしかったです。オールスター映画にありがちだった先輩プリキュアが新人プリキュアを引っ張る的な物語じゃないのも工夫が見られ、先輩も新人も同じプリキュアとして諦めずに戦い続ける姿勢で楽しませてくれました。歴代プリキュアの活躍をしっかり描きつつ、ドキドキプリキュアの魅力もしっかり描かれていて、オールスター映画として過不足ない内容。勢ぞろいからの良い意味で大味な展開と戦闘シーンが最高で、「私たちの倒し方は教科書には載っていません!」「私たちは無敵なんだから!」言い切るスマイル勢のカッコよさに痺れました。「間違ったことをしてもやり直せる」と言うとメッセージ性も素晴らしく、キュアパッションキュアビートが言うと深みが違うね。ポスターのエリカの遊び心もイイ。良いことずくめの作品でした。
娘:マスクにバッテン書いて!
 ※妖精のバッテンマスクが気に入ったそうです

映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス

映画ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス 通常版 [DVD]
 

最高。こんなん泣くわ。まず一つの作品として完成度がとても高いです。序盤で主人公のキャラクター性と背景が描かれ、異変が起き、敵との接見、異世界(過去)へ囚われしまいますが、主人公の背景を知っているから感情移入します。「こんなのずるいよ」と泣きながら、敵の罠だと知りながらその世界に身を委ねてしまう主人公。こっちも「こんなのずるいよ」と思いながら既に泣きそうでした。そして違和感を感じながら脱出を試みる仲間たちと物語が交錯するストーリーもお見事。その中でやはり興奮したのはキュアエース。いきなり登場したと思ったら敵の攻撃を受け止め「この程度の攻撃では私の心はしびれませんわ!」「お見せしましょう…本当の衝撃をいうモノを!」なんて言い切るものだから、か、か、カッコイイ―! ゾクゾクする台詞! 僕もこんなセリフ言ってみたい! と大興奮しました。主人公が立ち直るシーンもめちゃめちゃ激熱。みんな復活した後は「よっしゃ! よっしゃ! これで敵をボコボコにするんだろう!」とワクワクしてしていたら敵の正体がなんとまぁ(正直読めてたけれど)だった。そしたらプリキュアらしからぬガッツリした流血シーンが出てきてビックリ。今まで観て来た過去作もこんなにはっきりエグイ流血シーンは無かったものだから本当にびっくりした。それでも攻撃を受け止めて敵を受け入れるキュアハートが最高に天使でした。そんで存在をすっかり忘れていたミラクルライトで復活し、真の悪役が登場へ乗り込むCGとデジタル画を混在したアクションシーンが激熱。効果的に織り交ぜたアクションシーンで興奮は最高潮へ。この一連のシークエンスだけ5回くらい繰り返し見ました(キュアエースのシーンは7回くらい見ました)。そんで、いろいろあって真の敵を倒してやったぜ! と思っていたら最後の最後にまた泣き所が出てきて不意打ちを食らいました。最高。めちゃめちゃ面白かったです。挿入歌も神曲でオススメ!
娘:泣きそうになっちゃった!
 ※まさか娘も感動するとは。プリキュアの情操教育のたまものかな。

映画 プリキュアオールスターズNewStage3 永遠のともだち

映画プリキュアオールスターズNew Stage3 永遠のともだち 通常版 [DVD]

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NewStage3部作の完結編。過去2作のキャラクターも登場して、3部作の集大成として見事に描かれていました。妖精親子の姿は子供を持った今となれば母親への感情移入してしまい、僕もついつい娘に対して過保護気味になっているので、自分でも気づかないうちに子供の成長の機会を奪っているのかも? と己を省みる切っ掛けになりました。けれど、なんと言っても本作の見どころはプリキュアたちの連携攻撃。これに尽きる。シリーズの垣根を超えた連携攻撃がこれでもかと描かれているのが素晴らしい。戦闘シーンのテクニカルっぷりはシリーズ最高と思えるほど観ていて大興奮。空中戦のスプラッシュスター、可愛いレモネード&ピース、シャイニールミナス&ミント&ロゼッタの防壁連携、ダダンダンみたいなメカアクムに対して大人げないほどのパワープレイを決め込む初代2人、バイキンUFOみたいな乗り物で特攻するアクムに対し「アデュー」ととどめを刺すエースさん、そしてミルキーローズさんの地面をえぐるメテオストライクパンチ(勝手に命名)が久しぶりに観れたのも大興奮。三部作を締めくくるエコーさん再登場で感動と興奮は最高潮へ。大満足の71分。一瞬しか出てこないけれど、パン屋に並ぶキントレスキーさん達の存在感が目に焼き付いてしまった。
娘:ミルキーローズのパンチがカッコ良かった!
 ※僕が3回くらい繰り返し見たから。

映画 ハピネスチャージプリキュア! 人形の国バレリーナ

ハピネスチャージ勢のポップな魅力とシリアスかつ重めなテーマのギャップが魅力。ゲストキャラの境遇に涙が禁じ得ず、そのキャラを慕う他のキャラクターたちとの絆の物語が激熱。良くないことだと知りながら、他に選択肢の無いゲストキャラに対し、自分の無力さを痛感しつつ、それでも諦めないキュアラブリーがカッコ良かったです。悪役然とした悪役に対して「怒った」と啖呵を切るハピプリ勢が最高。ド派手な戦闘シーンもハピプリならではの空中戦で良かった。激熱な挿入歌のタイミングもベストオブベストでめちゃめちゃ興奮しました。あと、ハピプリの世界観とふなっしーの親和性に気付いた制作陣は天才だと思いました。全然違和感ない。収まるべきところに収まっている。
娘:ふなっしーが面白かった!
 ※え? そこなの!?

映画 プリキュアオールスターズ 春のカーニバル♪

歴代プリキュアミュージックステーション風に歌とダンスを披露するお話。プリキュアたちが楽しそうに歌って踊ってお話する姿が見れるので娘と楽しんで鑑賞出来ました。TVシリーズの映像も流れるので、ファン歴が長い人ほど感慨深そうな内容。ハピネスチャージのラブリービームを初めて見たのですが、度肝を抜かされた。まさか目からビームを打つとは。サイクロプスかな? 今作の悪役は今までにないくらい緩く、作品全体の空気も穏やか。プリキュア達が終始楽しそうなのが素晴らしい。
娘:たくさん歌と踊りが見れて面白かった! ラブリービームwww
 ※僕がラブリービームを3回くらい観たから。

映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!

3本立てだったので3日に分けて鑑賞した事により、娘も集中して楽しめたようです。東映のCG技術に感動しました。1本目『キュアフローラといたずらかがみ』はただただ可愛い内容で良かった。2本目のメイン作『パンプキン王国のたからもの』はスカーレット様がカッコ良かったので満足。いち早く違和感に気づくスカーレット様ちょーカッコイイ。そして個人的に1番好きな3本目『プリキュアとレフィのワンダーナイト!』は東映CG技術の素晴らしさ、アクション演出のカッコ良さ、ボロボロになりながらもGOプリ達の諦めない心の美しさが如何なく発揮されていて最高でした。特にアクション演出はアトラクション的な楽しさ、華麗な体術によるカッコ良さ、CGと随所に描かれる漫画チックな演出が最高にエキサイティング。このクオリティで1本長編を作って欲しいと思えるほど楽しめました。
娘:
キュアフローラといたずらかがみ』⇒可愛かった!
『パンプキン王国のたからもの』⇒プリン食べたい!
プリキュアとレフィのワンダーナイト!』⇒かぼちゃちょっと怖かった!
 ※プリン買いに行きました。

映画 プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!

ミュージカル風の作品で、歌が好きな娘も楽しんで鑑賞出来ました。全てのプリキュアの活躍の描写が無いのは残念でしたが、TVシリーズ未見の身としては、いろいろなプリキュアのキャラクター性が見れて楽しかったです。ピーチ、ブロッサム、メロディ、ハッピー4人がチームを組むシーンが特にお気に入り。ドタバタ感が良い感じで、このチームで単独の話を作って欲しいくらい好き。キュアエコーの登場も嬉しい。ラストはみんなで歌って踊って大団円。ミュージカル路線の集大成とも言える作品でした。
娘:お歌がいっぱいあって楽しかった! ラブリービームがまた見れて良かったね!
 ※良かったです

映画 魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身!キュアモフルン!

傑作。60分ほどの尺の中にギュギュっとモフルンの可愛さを詰め込んだ最高に可愛い作品。モフルン可愛い。ちょー可愛い。そんな可愛いモフルンがプリキュアになった途端キレッキレのアクションとド派手な技を連発するギャップが最高。「モフルンはちょっと怒ってるモフ」の台詞から繰り出される激熱の戦闘シーンはプリキュア戦闘名場面集の上位に名を連ねるのは間違いない。何度でも観ていたくなる脳に良いアクション。終盤の怒涛のフォームチェンジと大技の連発は、何が何やら分からなくて脳が追い付かないけれど、アドレナリン大放出で最高プリキュア映画史に残る最高にエキサイティングなシーンでした。物語も丁寧な伏線が貼られていて楽しめ、モフルンとみらいの絆が随所に感じられる演出が良かったです。はーちゃんの天真爛漫さと、変身後のフェリーチェのフィジカルアクション連発っぷりのギャップも最高。まほプリ未見でもこれだけ楽しめるのだからすごい。オススメ!
娘:モフルン可愛い! 他の熊と踊って歌うところと滑り台滑るところが好き!
 ※熊たちとの交流シーンがお気に入りで何回も観て笑ってました。

映画 プリキュアドリームスターズ!

今作から3世代のプリキュアが活躍するクロスオーバー作品になり、登場人物を絞る事で物語とキャラクター同士の交流をしっかり描くことに成功、更にプリキュア映画名物のミラクルライトでの応援も随所に展開される工夫を凝らしており、子供を楽しませたいというサービス精神が溢れた演出が最高でした。物語も素晴らしく、ゲストキャラクターの成長をプリキュアたちとの交流を交えて描くことで最後まで目が離せない内容。TVシリーズではあまり物理攻撃をしない(らしい)プリアラ勢も本作では迫力あるアクションを魅せてくれ、また和を基調とした世界観とCGへ転換する流れが素晴らしいの一言に尽きる。などと尤もらしい事を並べましたが、本作最大の見どころはゆいちゃんに壁ドンするあきらさん。最高。あと五月雨が強すぎて最高。敵ながら、もうちょっと活躍を見たかったです。オールスターズ映画の新機軸を打ち出すことに成功した良作。監督は後に大傑作『映画 HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』を作り上げる宮本浩史氏。個人的に最も次回作が見たい監督の一人
娘:ホイップちゃんとワンちゃんが可愛かった! またプリキュアホテル泊まりたい!
 ※プリキュアホテル(池の平ホテル)に泊まった時に観たので、良い思い出になりました。

映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!

TVシリーズ未見なので何となくな感覚ですが、プリアラのポップでキュートな世界観(空気感)を上手く取り込みつつ、監督/土田豊の個性がこれでもか発揮された作品なのではないでしょうか。作品全体に流れる良い意味でシリアス感ゼロな空気と、隙あらばネタを挟み込んでくる姿勢が素晴らしいです。この空気感とネタにハマれるかが作品の評価の分かれ目だと思いますが、個人的にはハマりました。特に変身後の動物を変えられてしまうシークエンスはアイディア満載で非常に面白ったです。弱みを強みに替える展開もメッセージ性があって素晴らしい。あとパンダのゆかりさんが超キュート。キャラクターの魅力をこれでもかと詰め込んだ良作。プリキュア映画史上、最も楽しい作品だと感じました
娘:お菓子のお家が美味しそうだった! トレビアーンwww
 ※娘と真似して楽しかったです。

映画プリキュアスーパースターズ!

 Hugプリ主人公の過去と、約束をテーマに教育的な内容。ドタバタ的な描写が楽しめる前半、他のプリキュアたちとの交流が楽しめる中盤、熱いバトルが繰り広げられる終盤、とバランスの良い構成。特に終盤の炎の中で繰り広げられる攻防戦はビジュアル面で言えば過去最高のカッコ良さで、キュアエールさんのアッパーカットもえげつない程の迫力で最高したが、その後にくり出されるプリアラの必殺技の世界観とのギャップが凄過ぎて脳が混乱しました。でも一番好きなのは先輩と呼ばれて喜ぶはーちゃん。はーちゃんの「はー」の声に癒しの効果があることは定説ですが、本作でも如何なく発揮。エンドレスで聞いて脳を融かしたいです。
娘:Hugプリのみんなが久しぶりに見れて面白かった! メロンパン食べたい!
 ※メロンパン買いに行きました。

映画HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリー

僕の中で最高傑作です。
別記事で熱っぽく語っています。

ykymf.hatenablog.com

ykymf.hatenablog.com

 娘:モフルンが追いかけてくるところとハリーが引っ張られるところが面白かった!
 ※DVDで何度も見返して笑ってます。

映画プリキュアラクルユニバース

〝応援〟を全面に押し出す事で子供たちを飽きさせない工夫が良かったです。隙あらば百合ってるあきゆかコンビスクールカースト図みたいなビジュアルの必殺技、ニョキニョキ連なるように増殖する歴代プリキュア、金の身体で長時間一定の動きでもがき苦しむ主人公などシュールな描写が目白押しなのも素敵でした。
娘:いっぱい応援するのが楽しかった!
 ※一緒に映画館で応援出来て良い思い出になりました。

映画 スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて

ykymf.hatenablog.com

 娘:プルンスがミラクルライトを4本持って応援しているところが面白かった!

 

以上です。

僕たちと同じようなプリキュア初心者にオススメしたいのは
単発映画
ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?』
ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス』
魔法つかいプリキュア! 奇跡の変身!キュアモフルン!』
オールスターズ映画
『映画HUGっと!プリキュアふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』
プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち』
プリキュアドリームスターズ!』
このあたりはプリキュアを知らなくても楽しめる内容だと思います。実際初心者の僕も楽しめました。

 

これはあくまでも僕(と娘)の個人的な感想になりますので、異論反論あってしかるべきだと思います。人それぞれに好きな作品があり、人それぞれに好きなプリキュアがいる。それだけ長く愛される作品であるプリキュアというコンテンツを、娘と共有出来たこと、一緒になって楽しめたことがとても充実した幸せな時間でした。ありがとうプリキュア。これからも楽しくエキサイティングで幸せな作品を作り続けて欲しいと思います。

琴吹紬さんに耳を舐められたことがある。

もう7年くらい前の事なのですが、『けいおん!』の琴吹紬さんに耳を舐められたことがあって、それが僕の中で今も素敵な思い出として燦然と輝いております。

何の話? 昔見た夢の話だよ

その夢は、僕がトイレに向かうところから始まります。場所は飲食店。僕は友達とごはんを食べているところでした。ふと尿意をもよおした僕は、ニョーイ! ドン! とばかりにトイレに向かいます。トイレは店の奥にあり、細い廊下の手前に女子トイレ、その奥に男子トイレがありました。廊下をテクテク歩いて、男子トイレに向かう僕。ドアノブに手を掛けた瞬間、女子トイレのドアが開きます。トイレから出てきた女性に目を向けると、そこに居るのはアニメ『けいおん!』の琴吹紬さんではありませんか。

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天使のご尊顔

僕は「ムギちゃん」と声を掛けます。どうやら僕とムギちゃんは知り合いのようです。そんな僕を見てムギちゃんはニマーっとイタズラを思いついた子供の様に笑います。「?」。僕は思わず頭にクエスチョンマークを浮かべました。その笑顔の意味するところを図りかねる僕。それに構うこと無く、ムギちゃんはそのニマーっとした笑顔のままで僕に近づき、そして手を掴むと、なんと僕を引っ張りながら男子トイレに入っていくのです

僕「!???」

戸惑う僕にお構いなく、ムギちゃんはずんずん男子トイレへ足を踏み入れます。男子トイレは洋式便器が一つあるだけの個室でした。トイレに入ったムギちゃんは、好奇心の塊のような目であたりを見まわします。

紬「私、一度男子トイレに入ってみたかったの~」

そう言いながら少し艶かしく笑う彼女に僕は更に戸惑いを覚えます。小さな個室である為に、僕とムギちゃんは密着状態でありました。なんだこれは? ムギちゃんは何が目的でこんなことを? 僕の戸惑いは頂点に達したのです。

そうしてムギちゃんは僕の手に手を絡めながらもっと僕に体を寄せて来てその少し大きめな胸を僕に押し付けながらどんどんとトイレの奥の方に僕を追いやり勢いそのままに洋式便器に座らせる形となった僕に抱き着きながら頬を摺り寄せて来てムギちゃんのプニプニのほっぺが気持ちいなぁなどと思う間もなくなんとムギちゃんが僕のほっぺをぺろぺろと猫のように舐めてきましてちょっとムギちゃんそんなマズイってなどと全く思わないでぺろぺろマジ気持ちいわぁと法悦状態の僕に畳み掛けるようにもっと体を僕にすり寄せて来て僕はそんなムギちゃんの体温を感じながら男子トイレと言う特異な場所も相まってドキドキが止まらずに抵抗をすることも無くムギちゃんに全てを委ねていたのですがムギちゃんはというとそんな僕の反応を見て「フフフ・・・」とこれまた妖艶な笑みを浮かべながらついには僕の耳をぺろぺろと舐め始めこれには僕も驚きを隠せず思わず大きな反応をしてしまいムギちゃんの胸の柔らかさが鎖骨越しに感じられるのも僕の興奮に拍車を掛けそんな僕の反応を楽しむかの様に少し痛いくらいに激しくぺろぺろと舐めまわしぴちゃぴちゃという淫靡な音が僕の耳に直接入り込んで来て僕は反応を隠す事が出来ずに思わず声をあg「番組の途中ですがニュースをお知らせします」

とまぁそんなタイミングで放送時間終了(起床)となりまして、とにかくそんな夢を見てしまったが為に、それまで僕は『けいおん!』では田井中律さん派だったのに、ちょっとムギちゃんの事が気になり始めていまして、だってほら、僕ってこんな夢みたいなシチュエーションが大好きじゃないですか、そうなるとこの夢ではりっちゃんではちょっと信ぴょう性に欠けるというか、違和感を禁じ得ないというか、りっちゃんは普段元気キャラだけど恋愛関係には奥手で絶対自分からこういうことをするタイプじゃ無いから、やっぱりこのシチュエーションと言ったら好奇心旺盛なムギちゃんじゃないと成り立たないと思うのですよ。なのでこの夢は限りなくリアルな夢であって、何ら無理のない展開と内容だったし、実際明日起こっても何ら不思議じゃ無いっていうか、むしろ起こる可能性の方が高いくらいだし、みんなも「ムギちゃんならかくあるべしだね」と納得の展開だと思うし、そう考えると人生って楽しいなぁちくしょうって思えますよね

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恋愛には奥手なりっちゃん

そんな訳で、人生初のアニメキャラが出てきた夢がまさかの軽い淫夢だったわけで、自己嫌悪と共にりっちゃんへの申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまい、少しブルーな気持ちになったあの日。でもまぁ、今までその魅力に気づけなかったムギちゃんの魅力を知れたのは大きな収穫だったし、実際あの日からムギちゃんの事がずっと好きになったし、夢にまで出てくるって事はきっとムギちゃんも僕の事を好きなんじゃないかな、そんなムギちゃんの気持ちが僕の夢に出て来た理由なんじゃないかな、なんて思うとムギちゃんマジ可愛いなぁってなるし、夢を思い出す度に胸の高鳴りを抑えられなくて、このドキドキはやっぱり恋なんじゃないかなって思うのだけど、まぁ何が一番言いたいかって言うと、こんな夢の内容に近いムギちゃんの薄い本を知っている人が居たら教えて下さい。

そして『けいおん!』10周年おめでとうございます。